黒い影縫いは生き物のように枝分かれして飛段の体を貫いた。ゲフッ、と血を吐き、咳き込む飛段を容赦なく刺し、拘束した。

「………このヤロー、………、神聖な儀式の邪魔……しやがって………!」

ズザッ、と飛段の頭の近くに飛んで着地したシカマルは動けずにいる飛段を見下ろした。

目に、冷ややかな光が宿っている。また変なビジョンが浮かびそうで飛段はシカマルの首辺りを見ていた。

(…こっち見んな……!…てめえいい加減に……!……。)

月明かりを背に立っているシカマルの表情は見えないが、自分に対する憎悪がビリビリと伝わってくるのを飛段は感じた。
影に縫われているその縫い口が黒い血で染まり、体全体に憎悪のチャクラを流し込まれているようだ。

絶望、憎悪、哀願、恐怖。
これまで、狩られる人々の様々な感情が、蕩けそうに気持ちイイ激しい痛みとなって飛段の体を駆け抜けていったが、これほどゾクゾクする憎悪はなかった。

ーー最高じゃねーか!ーー

途端に、シカマルは影縫いを引き抜いた。
ズボッ、ズボッと音を立てて、傷口を広げながら引き抜かれる度、飛段の体に何か、別の感覚が、ムクムクと鎌首をもたげてきた。

先程のジャシン様の福音を受けた時の高揚感とは違う………、
エッジの効いたエクスタシーとでも言おうか、荒削りな感覚だ。

シカマルはグッと手を握りしめ影を寄せた。引き抜かれた影縫いがゾワッと、飛段のズボンを切り裂き、露になった下半身をまさぐり、勃ち始めたソレを締め付ける。

「…………ッ………ン…ンッ…………!」

さらに飛段の上半身を、下から影縫いで突き刺すと、バン、と電気ショックでも受けたかのように体が跳ねた。同時に、声が漏れる。

「……くゥ…………ハアッ……………………ァァ…!…」

その、ゾクッとする声が、快感に苛まれている声が、シカマルを呼び覚ました。

(……俺は……一体何を………?)

黒い影が限りなく飛段を刺し貫き、血飛沫が辺り一面にとんでいる。
いつの間にか暗部の装束は剥ぎ取られ、影を寄せている部分はヌラヌラと月明かりに照らされた飛段のモノを扱き、白い体を蹂躙している。
まるで地獄絵図のような光景が目の前に広がっていた。

(……!……?!これは、俺が………!?……)

「………あっ………ァァ…!………!」

凄惨な血の海に月明かりを浴びた、乱れた飛段が美しい。

((……ヤベえ………!))


飛段が声を殺し、歯を食い縛る様を見て、シカマルは自身が勃ちあがるのを感じた。

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