おそらくは、飛段が撃たれたことを考慮して、なるべく差し出し人が分からないように角都が出した手紙だろう。
その時、コンコン、とノックの音が聞こえ、飛段は手紙をタオルケットの中に隠した。
それから、はい、と返事をすると、医師が面会謝絶が解除された旨を伝えた。
飛段は頷き、医師がドアを閉めると、その手紙を取り出した。
封を切るのももどかしく、手紙を開いた。
そこには、8桁の数字。
そして小さく、何か地図のようなものが書いてある。
その下には一言、「ここで待つ」とあり、日付が書いてある。飛段は今日の日付を時計で確認した。
まだ一週間以上先の日付のようだ。
そして、最後の一行に釘付けになった。
「以上 / 貴様の相方の命の値段 / 期限厳守のこと」
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