飛段の目撃情報はロビーのホテル関係者からも挙がっており、鹿丸が最初に見た飛段の連れの男の情報もすでに出尽くしていた。

刑事から普段の飛段の様子やら、勤務状況やら、根掘り葉掘り聞かれたが、鹿丸の答えた事柄で事件の核心に迫るものはないようだった。


刑事には礼を言われたが、自分はあの男の源氏名しかーー本名すら知らないことに今さらのように気づく。

ましてや水商売を始めた理由も詳しくは知らなかった。
多額の借金とか、聞いた気がしたが、それもよくある話だから目新しい話ではない。

刑事の話によると、飛段は木の葉救急病院に運ばれ、治療を受けているらしい。
面会謝絶とのことだった。





[*prev] [next#]

[page select]100





top










人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -