携帯のバイブレーションがワンコールで切れた。

飛段だ。



何かあったのは分かった。だが、何が?

角都は冷静さを取り戻すべく、無言で次の行動に移った。

うまくいかない場合を想定していたとはいえ、やはり次の手は少し時間がかかる。

一刻も猶予はない。

ターゲットを捕獲する場合、通常、接触してから時間がたてば経つほど困難になる。

今回はターゲットの嗜好が時間の余裕を生んでいるが、捨て駒ならともかく、飛段が喰われる前に捕獲となると話が違う。

――言った手前、あいつを護らなきゃならない。

角都は足早に階を移動した。


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