「大丈夫か」
昨日、角都にも言われた。
「助太刀に呼んどいて何言ってんだ角都ゥ」
軽くいなしたが、昨夜始末した相手は人数だけは多かった。
かすり傷など飛段は痛くも痒くもなかったし
過去、二人で越えてきた極秘の任務からするとたいしたことはなかったのだが
さすがに今の仕事を考えると角都は気遣かわずにはいられなかったらしい。
「…気にすんなよ角都」
「すまん…」
つと伸びてきた角都の指先に触れられた頬がヒリヒリと、熱い。
返り血を浴びた躯がいやに高揚してくる。
そういえば、仕事を変わってから逢う時間がなくて
角都とそういうコトをしていない。
ずいぶん永く。
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