リアルのフラグは立つ前に折って投げろ | ナノ
本音だけど*

出された紅茶はいつも通りに美味しくて、とりあえず何を考えているのかまったくもってよくわからない彼をチラッと見ると、タバコに火をつけていた。私の視線に気づいたのか、横を向いていた彼がこっちのほうを見てくる

「どうした?」

「どうしたもこうしたも…キッドとは何も無いですから。そして紅茶ご馳走様ですいただいています」

「あぁ。君はそんなつもりでも…いや、健全な男の前であんな姿を見せたんだ、興味持たれて当然だろう」

「あんな姿見せたのは赤井さんですけど!?」

「君があのネックレスに殺されそうだったからだろう」

それはそうだけど…何回も言うけど他にもやり方があったはずだ。というかであったときからあのことは忘れろって言ったし、どちらかと言えば逃げようとしていた快斗くんに構ったのは私だから別に彼に他意はないはず。私が考えこんでいると赤井さんがこっちを見てきた…本当にやきもちだったらいいのにねぇ…とりあえずからかわれてばかりで腹も立つので仕返しをしようと思う

「赤井さん」

「ん?」

「好きです」

私のその言葉に、この部屋の時が一瞬止まってしまった。あ、間違えた、彼もタバコをくわえたまま動かなくなってしまった。見事な滑り台だった…

「なまえ…」

「なーんてな☆からかわれてばっかりだったから仕返しだぁ。どや」

親指と人差し指を立て、彼の前には人差し指を向ければそれを上にあげて、まるで銃を撃つような仕草をしてどや顔をしてみた。自分でも凄いと思うくらいのどや顔が出来たと思う、皆さんにお見せできないのが残念に思うくらいの出来だ。彼が立ち上がったかと思えばこっちに歩み寄ってきた、やばい怒られるかな
って思ったらタバコを手に持ったまま私の唇にキスをしてきた。ちゅ、と音を立てて唇が離れる

「俺をからかったお返しだ」

「ご、ごめんなさいぃいいい!!!!!」

もう二度としないと誓った。それなのに目の前にいる彼はまったくもって退けようとしない。というか好きだっていう言葉は本当に本当なんだ、からかったように言ってるけど、本当に好きだって思ってるんだよ。それはそうなんだけど…いまいちちゃんとした告白はしたくない、だって犬とかおもちゃ呼ばわりしてる人に好きです!なんて言ったらどうなると思う?
ニヤァって笑われるな?大ピンチじゃねぇかっ…!

「君は扱いに困る犬だな」

「犬じゃない」

犬ネタまだ引っ張る気か。やっと背中を向けてくれたと思ったら、ただたんにタバコを灰皿に押し付けていただけだった…そりゃそのままでいたら綺麗な絨毯に灰が落ちてしまうしね。こっちを向いてきた赤井さんがふっと頬を綻ばせた

「なら、猫か?にゃーってないてみろ」

「動物から離れて!?」

私が更なる文句を言う前に赤井さんの唇が私の唇を塞いだ。彼の吐く息を吸い込んでしまっているせいで空気が苦く感じるし、見た目に反して彼のキスはいつも優しい。このギャップにまた私は酔ってしまうし、体全体が熱を持ち始める。触れるだけのキスなのに、何度も離してほっと息をつく前にまたふさがれて、角度をかえてもう一度キスをされた。泣きたくなるよ…なんでこんな優しいキスされてるの、私
ただ触れるだけのキスから段々と、私の唇を優しく唇で挟んでくるような、啄ばむようなキスに変わってくると私は自然と声が漏れる。その私の様子を見て、彼が離れて可笑しそうに笑った

「こうやってしおらしくしていれば可愛いんだがな…。あっちこっちで尻尾を振られていては面白くない」

別に尻尾なんて振ってないよ。そう言う前にもう一度キスをされた、今度は舌を絡ませるようなキスで、それは優しいだけじゃなくて、時折唇を押し付けたりしてくるから欲しいって言われてるみたいで、胸がぎゅっとなった

「ん…!はっ…んん…あ、かいさ…」

「…そんなもの欲しそうな顔で見るな」

自然と彼が上になる形で、私は顎をあげてキスをしてきたので彼の舌から伝わる唾液を嚥下した。やっと唇を解放してくれたと思ったら、目の前のオリーブ色の瞳と視線が合わさり、私の瞳に映る彼は眉を下げて笑っていた。別に物欲しそうな顔をしているわけでもないし、欲しくもないし、ただ彼とのキスに酔っているだけで。もう一度彼と唇が重なると、彼の大きな手が私の胸を服の上から揉んできた
それはキスとは違って強くて、彼が触ってくるたびに胸の形が変わって行くし、シャツの中にある下着の肩紐は肩から落ちてしまっていた。ぎゅっと強く揉んでいたはずの手が優しくなったりと、私の心を翻弄するかのように、楽しむように動かしてくる
彼の胸を強く押すのに、余計に私はソファーの背もたれに押しつけられるだけで、そのうち片手を指を絡ませて握られた。無骨で大きくて骨骨している手は柔らかさの欠片もない
女の子のそれとは全然違う…前にうっかり彼とした時は、こんなに余裕が無かったように思えた

胸に触れていた彼の手が、私のシャツのボタンを脱がしにかか。器用に片手でボタンを外されていくと、その手を掴んだら唇を離された

「どうした?」

「ど、うしたもこうしたも無い…ですよね?」

「言っただろう?悪い犬には躾、だとな」

「っ……」

彼の唇が首筋に触れて、舌で撫でられた。声にならない声が出ると、私の背筋にはぞわぞわと心地の悪く無い鳥肌がたっていき、全てのボタンが外されると、キャミソールの中に手を直接入れられた。自身の肌よりも冷たい彼の手が腹部に触れると、その冷たさに体を揺らす
腹部から上へ上へとすすんで来る彼が、背中に手を回して下着のホックを外してきた。支えるものが無くなり、肩紐も落ちていたため下着は下へと滑る。キスをされながら上を全部脱がされた

「抵抗しないな?」

「してるじゃないですか!力が強いんですよ!」

「そこまで押さえているつもりは無い。君が本気の抵抗をしないだけだろう?まあ…本気で抵抗しても奪うだけだがな…」

「じゃあ、奪ってよ」

「…了解」

彼を睨むように呟けば、一瞬目を見開いた彼がすぐに目を細めて笑みを浮かべ、そしてキスをしてきた。胸に直接触れてくる彼の手はすっかり暖かくなっていて、冷たいとは感じなかったがもうすでに起き上がっている部分に触れられると、唇の隙間から声が漏れた。部屋は明るくて、彼がキスをやめてしまえば体が全部見えてしまう
わかっているのに、胸をいじる彼の手が強くて優しくて、止められなかった

「君の秘密を知っている人物は、他にいるのか?」

「んっ…あぁ…う、ううん…ぅっ…はぁん…!」

キスをやめたかれが、私の胸の突起を口に含みながら話して来る。片方の胸は指で弄られていて、片方の胸は彼の舌で遊ばれるように弄られていた。その彼を見下ろしてしまうと恥ずかしさが途端にこみ上げてきて仕方ない。だいたい、彼が私の前に跪いているこの状態が信じられないのに、彼は私が離れるのを許さないとでも言うのか、片腕を背中に回してきた
問いかけには否定をした、だって赤井さん以外には話してないから、そういうと赤井さんが舌で胸の突起を弾いてくる
そうやって私に快楽を与えながら、彼は私の下まで脱がせてきた。さすがに一糸纏わぬ姿にされると恥ずかしくて死んでしまいそうだ。足を開かされたのでさすがにぎりぎりと閉じようと抵抗するものの、結局太ももを持ち上げられたので手で秘部を隠した、内腿のあたりにちゅっと吸い付いてきた。チリッとした鈍い痛みがすると彼が満足げに笑う

「これで浮気は出来ないな?」

「うわっ…その前にしないですし、誰とも付き合ってないから浮気じゃないです」

「他の飼い主に浮気するだろ?」

「ちょ、まっ…ひぁあっ!!!ん、やめっ…だめ、そんな所舐めちゃだめッ…あぁっ…あ、かいさん!!」

秘部を隠していた手を退かされると、彼の顔が私の足の間に埋められて。秘部をなぞられるように舌で舐め挙げられると、腰がゾワゾワとして甲高い声が出てしまった。自分の声じゃないみたいなそれを、押さえたいのに彼のする舌の愛撫が気持ちよすぎて声が漏れてしまう。秘豆を吸われて弾かれるだけでもなんともいえない感覚に押しつぶされそうになるのに、彼の舌が中に入ってきた時には必死で止めた。頭を下へ下へと押しやるのに、全然どけてくれない

「凄いな、舐めても舐めても溢れてくる」

「っ…も、やめてっ…!!」

「やめてって言われるとやりたくなる」

「どえすぅうっ…!!!ひぅっ…!」

ぐちゅっと音が聞こえ、彼の指が私の中に入ってきた。それから舌は秘豆を舐めたままで、二箇所同時に攻められると声をもらさないようにと、唇に手の甲をあてた。それでも声はもれていってしまう

「さて、もういいか?」

「ん…な、にが…」

「挿れていいか?」

「うっ…」

いい、とは言いたいんだけど。その大きいの前も思ったんだけど挿れるんですか…彼が私を抱き上げたと思えば、今度は彼がソファーに座って私を膝の上にした、私は座る事なく腰をあげている。
私の秘部には彼の熱いものが当てられていて、それを彼が擦り付けてくるから変に声が出てしまった。彼にしがみつくようにして腰をあげると、彼が私の肩を押して誘導してくるから、ゆっくりと腰をおろした
ずぷっ…となりそうなくらいの質量に、顔をゆがめる。ただ挿れる時が一番達してしまいそうになるくらい背筋がぞわぞわとしてどうしようもない。ゆっくりゆっくり腰を落としていたのに、彼が腰を動かしていっきに奥までいれてきた

「ひぁっ!!!!!」

「焦らすな」

「うっ…ひぅ…!は…あぁ…」

「達するの早いな。まだこれからだぞ」

ぎゅぅっと自分の中が収縮しているのがわかっている、彼の首にしがみついてその快楽に耐えようとしているのに、彼は容赦なく動き始めた。自分がこんなに敏感で感じやすいなんて知らなかった…というか彼が初めてなんだからそりゃ知らなくて当たり前なんだけど
目の前にいる少しだけ視線の下になった彼が、私の表情を伺い見て、それはもう楽しそうに笑っていた。こっちはそんな余裕無いというのに私の腰を掴んで下から打ち付けてくる
もう達するのは、最初怖いって思ってしまうからもう達したく無いのに、彼が私の表情を見ながら良い所ばかっりついてくるから達しそうになる。

「んんっ……赤井さんっ…あっ…あぁっ!」

「っ…また達しそうか?喜べ、君が締め付けてくれるおかげで…俺も達しそうだ」

赤井さんの眉が寄ったかと思えば、私の奥を打ちつけるスピードを速めてきて、私が達したと同時に赤井さんも私の腰を押さえた。私の中で赤井さんのがびくびくと震えているのがわかる。以前はこんな事わかる前に気をやってしまっていたので、なんとなく今日が初めてのような感覚にさえ思う
ひどく疲れて、ひどく眠い。彼の首に腕を回しながら息を深く吐いた

「他に尻尾を振るのをやめるか?」

だから…他の人に尻尾なんて振って…っていうか犬じゃない!
でも

「はい…やめます…」

って返事をしてしまった私は弱い。ちなみに赤井さんは早業でいつの間にか入れる前にちゃんとゴムをつけていた…中から引き抜かれたと思えばそのまま跨ったままにされていて、また中に赤井さんが入ってきた

「まだまだいけるぞ?」

「いやいや!!私はいけないからね!?おじさん、歳考えて!私もおばちゃんだよ!ね!?」

「それはどうかな。どれ、試してみよう」

おじさんって言ってごめんなさい、赤井さんは若かった。結局の所私が最初にあっちの世界にさようならしてしまって、でもすぐに起きた。起きた時には、身なりを整えた赤井さんが私を抱きかかえてベッドに運んでくれていた
こうやっていつも優しくしてくれよ…


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