リアルのフラグは立つ前に折って投げろ | ナノ
むしろわたしだったかも

※少々グロテスクな表現があります

最近は本当に何事も無く平和で。道で会った少年探偵団と仲良くしゃべったり、本屋に来た沖矢さんと新作の本がいつ出るとか話しをしたり
疑われてる身でなんて平和なんだろうなぁ…なんて思っちゃいけなかったんだよ。だってここはどこ?米花町ですよ?事件ホイホイくんがいる所だな?
でもねぇ…今回ばかりで私思ったんだ、約一週間の間に3つの事件に巻き込まれてるって、これ私が事件ホイホイなんじゃないの?とか思って。だって現にコナンくんがいた事件なんて全然無くて、むしろただ私が頼るせいで助けてもらってるだけだし…私が事件ホイホイか?そうなんだな?いつの間に役割変わったんだ…そういう時は事前連絡必要だろう、ほうれんそうって知ってんのか、おい、犯人さん!


「店長、何か変な方向見るのやめてもらえませんか?」

「あ、あぁ…ごめんなさい、ちょっと考え事していて…」

「それより、今のうちに逃げる方法でも探したほうがいいんじゃないですか?」

「これちなみに、商品棚倒すっていうのは…」

「ちょっと、考えるね、命の危険に晒されたら考えるけど」

「ですよね、同感です」

今日の締めの作業はたまたま最後まで佐伯さんといて、じゃあそろそろ帰ろうかーなんて言って裏の扉を開けようとした所で外から扉が開かれて2人の覆面のようなマスクを被った男の人が入ってきた。その二人に私と佐伯さんは取り押さえられ、お店のレジの前に縛られて座らせられている。佐伯さんは足は自由だけど商品棚の足と一緒に縛られていて、私は手首と足首を結ばれているその紐同士が結ばれていて、立ち上がれないし動いたらころんと横になりそう。そんな中犯人がレジの中で話しをしているのを聞いていた

「おい、いつも店長一人じゃなかったのかよ」

「しらねぇよ。今日はたまたまだろ、早くやる事やって出ようぜ」

そいつらは何をしているかはこっちから全然見えないが、とりあえずレジの中を開けようとしているのかは知らないが何かを探しているように色々なものが飛んでいる、レジじゃないのかな。お金ならそこに入れてるわけが無いでしょう、金庫の中だよバーロー
コンビニじゃないんだから。と突っ込みたくなるけどみすみす教えるわけが無い

「っつーかさ、ここじゃなくて奥にあった金庫じゃねぇの?」

「あぁ…半分あけたところで気づいた」

気づかれたか。中々出来る犯人じゃないか…でも知った所で開けられるわけが無い
犯人の一人が裏の金庫のほうに消えていき、一人が私と佐伯さんの見張りで残り、私たち二人の前にしゃがんで座った。その犯人は私と佐伯さんを交互に見たあとに持っていたバールで佐伯さんの足をトントンと軽く叩いた

「なぁ…金庫って鍵とか、また暗証番号とか…そういうのあるよな?」

「そうですね」

佐伯さんがそれには素直に頷く。そうするとその犯人が口角を吊り上げて笑ったかと思えば立ち上がってバールをレジの前に置き、私を舐めるように見た

「じゃあその番号、もしくは鍵のある場所を教えろ。最初お前を痛めつけて吐かせようと思ったが、予定変更だ」

ずっと膝を床につけて縛られているせいでしっかりと正座が出来ず、足の指が痺れてきた。そのせいでその男に体を押された時は見事に前のめりになって顔面から倒れた。
鼻がぶつかると思って顔を横にしたおかげでなんとか鼻をぶつけずに済んだが、顎が痛い、何するんだこの人、なんて思っていたらその男が私の髪を軽く掴んで上に引っ張った、痛くない程度に。そして私の耳元に顔を寄せてきた

「お前か、それともこっちのやつ…早く吐かないと痛い目見るぜ?」

暗証番号を教えてくれちゃってもいいんだが、あそこにはお金以外のものが入ってる。だから簡単には教えられないし、もしも犯人がお金以外のものに興味がある、はたまた頭が良い犯人ならそっちを狙うはず。そしてこっちのほうはもしかしたら後者かもしれない
もとより、そんなものは最初無かったはずなのだがなぜか店舗のパソコンに流れてきたある情報、それを私がコンビニでコピーするためのUSBを差し込んでいたからその情報がUSBになぜか移ってしまった。それを咄嗟に金庫の中に隠したのだ
それを佐伯さんは、佐伯さんだけは知っているから、私も佐伯さんも簡単には教えられない

あくまでもしゃべろうとしない私たち二人に痺れをきらしたのか、足と手を繋いでいた紐をその男が取ると、私の体勢事態は自由になったが足も手も縛られたまま。それをその男が後ろから抱きしめるようにしてくると私の頬をべろりと舐めた

「ぎゃぁあああ!!!!嫌!もう、ほんっと嫌!!消毒!ファブリーズ!!アルコール!!!!」

本当に不快。本当に気持ち悪い、何で舐めた、なんで舐められた。それなのにぎゃあぎゃあと叫んでいる私をお構いなしにそいつが私の耳たぶを舐めたと思ったら、思い切りがぶりと噛まれた

「っ…」

「黙れ。騒ぐんじゃねぇ」

「だめだ、鍵かかっててあかねぇよ」

「あぁ、だろうな。だから今聞き出すところだ」

「それよりさ、コンビニとかのほうがいいんじゃねぇか?」

「そいつはダメだぜ…この本屋に…本屋の売り上げが高いって聞いたからな」

「そうか。じゃあ…しかたねぇな、俺も聞き出すの手伝うぜ」

顔が見えないけど気持ちの悪そうな顔をしている、マスクから見える口角がつりあがっている表情はそれだけで私を不快にさせた

「店長!」

「何!?」

「やるなら俺にしろとか言ったほうがいいですか!?」

「ぜひお願いしたい!!」

「男を犯す趣味はねぇよ」

あ、そうですか。
どうでもいいけど本当に不快、全部が不快。かかる息も抱きしめられるこの腕も
二人とも成人はしてそうな感じ、片方は黒いスーツのようなものを着ていて、もう片方はその人に敬語とかを使っていないから同級生だろうけど普段着のような感じだった
なんて冷静に分析していたら胸をわしづかみにされる

「ぎゃぁああああああ」

「黙れって、な?」

叫び声をあげたら、男が胸から手を離し、私の人差し指を曲げた状態で床に押し付けた
ゴリッという音と骨が床にぶつかって物凄く痛い。首を縦に振る

もう片方の男がバールを手に持ち、佐伯さんの前に立った

「っつーかさ、こっちの男拷問したほうが、その女吐くんじゃねぇか?」

「まあどっちでもいいや」

「は?」

佐伯さんが短く聞き返すと、バールを振りかぶって佐伯さんの足にガンッと振り下ろした。佐伯さんの声が店内に響く

「やめて!!わかった!!教えるから!!教えるからやめて!!!」

赤黒くなっていく佐伯さんの足を見て涙が出た。見たくなくて顔を背けて必死で訴えると佐伯さんの唸り声が聞こえてくる
私は髪を今度は痛いくらいに掴まれれば上を無理やり向かせられた

「今の言葉本当だろうな?」

こくこくと何度か頷くと、そいつは笑った

「じゃあそれは後で聞いてやるよ、犯した後でな」

思い切り突き飛ばされて膝をついて前のめりになって転ぶと私のズボンと下着を一緒に下に下げられる

「やだぁああ!!!助けて、やだ!!!!あかっ…さん…やだぁあああああ!!!!!!」

私がもがこうとするともう一人の男に押さえつけられて動けなくなってしまった。私の秘部に何かが押し当てられると瞬時にそれが何かわかり、涙目で叫んだ
誰の名前を今、呼んだんだろうか

「沖矢さんですみません」

そう聞こえたと思ったら鈍い声をあげて男たちが倒れていた。私の腰に上着がかけられて、私は涙で顔をぐしゃぐしゃにしながらその上着をたくし上げて下着とズボンを上にあげてちゃんと着た。それでもその上着をぎゅっと抱きしめていた
なんでここにいるの。佐伯さんを見たら佐伯さんは気を失っていて、足は赤くて青くて…とてもじゃないけど見ていられなかった
遠くからサイレンと救急車の音が聞こえてくる

「ゲームが終わったので返そうと、迎えに来ていたんです。裏の明かりはまだついていましたし残業しているのかと思ってしばらく待っていたんですが、叫び声のような声が聞こえまして中に入ってきました。」

「おき…やさ…この人たち、多分…。金庫にUSBメモリが入って…ます…暗証番号は―…」

いつまで泣いているんだと思って、鼻水とか涙をレジにあるティッシュで拭いながら言うと沖矢さんが裏に行く。私は佐伯さんの傍にいって佐伯さんに謝った、聞こえてないだろうけど、巻き込んで本当にごめんなさい。すぐに沖矢さんとかに相談すればよかったのに確信が無くて、教えられなかった
USBメモリを持ったのか、こっちに沖矢さんが戻ってくる、私はバールを持ち上げて私の中に汚いものを入れてこようとした犯人の急所に向かって勢いよく下ろそうとした所を沖矢さんに見られた

「それはちょっと…」

と、とても苦い顔で言われてしまったのでバールを離した。こんなものつぶれてしまえ、って思ったけど沖矢さんにそんな顔で見られたらどうにもできない
警察と救急隊員の人が入ってきた。おなじみ高木刑事と佐藤刑事、私はその場で事情を聞かれ、金庫のお金を狙った犯行だという事で片付けられた。佐伯さんは救急車で運ばれて、少し店内を片付けて病院に行こうとした頃には本人から電話がかかってきた、佐伯さんは骨折はしてなくて内出血と痣。とりあえず明日は営業できないので休みだが、佐伯さんにはしばらく無理をしないでくれと伝えた、入院もしなくていいらしい

私は沖矢さんの車に乗せられてなぜか工藤邸に来ている、なぜ




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