水着のまま湯船に入ると彼女は水着だという事もあってか、こっちのほうに寄ってきて背中を向けて足の間に入ってきたのでお腹に手を回して抱きしめた。
彼女のパーカーのチャックに手を持っていけば、少し下げた所で彼女がそれを掴んだ

「なんですか?」

「なまえの水着ちゃんと見たいなーと思って」

「上下セットじゃないですし。見せられるものじゃないので」

彼女の肩にキスをし、彼女の首にかけてある紐を引っ張れば簡単に紐は解けた。これはただやりたかっただけで、別にこれをやったからと言って脱げるでも無い

「見たいです」

「明日」

「今日、今」

「だって首の外したじゃないですか」

「じゃあ結ぶから」

もう一度彼女の首にかかる紐を結びなおしてやれば首筋に吸い付いた。もう誰かに声をかけられないように、明日もプール行くし、目を離した隙に絡まれないように
「だめ、見える!れーさん!ちょっと!!」と暴れようとしていたが、お腹に手は回しているし結局つける事が出来た。振り向いた彼女に恨めし気な視線を向けられるが、自分としては満足だ

「結びましたよ?」

彼女のお腹に回す手を緩めてあげれば、彼女が自分から離れて反対側に行くと立ち上がり、チャックに手をかけた。ゆっくりと下ろすほうがこっちとしては興奮するってわからないのかな、この人
俯いた彼女がゆっくりとチャックを外していくと、パーカーは腕に通したままで前を開けた。お腹が見えるビキニにはなまえが元から着ていたものだが、下は園子さんに選んでもらって買って来てもらった水着、彼女が選んだものを見たかったのはやまやまだが、彼女によく似合っていて可愛い
それにしてもパーカー着ていてよかったと思う、谷間が見える

「…じっくり見るのやめてください!もういいですか!」

彼女が無言にたえられなくなったようでそのまま湯船の中に体を沈みこませた。あぁ、あまりにもじっくり見すぎて可愛いとか似合っているとか何も感想言ってなかったな…彼女に関してはいつもこれ、バーボンの時とか安室の時はぺらぺらと出てくる適当な言葉には何も思わないのに、彼女の場合は可愛すぎて似合いすぎて愛し過ぎて言葉を失ってしまう
パーカーのチャックを再びしめようとする彼女の腕を掴んで止めた

「…え、なんですか?あらいっこでもします?」

「する」

「れーさんの髪とか一回洗ってみたかったんです!」

なぜか物凄く気合の入っている彼女に苦笑いを浮かべた。何かちょっとこんな感じじゃなかったはずなんだけど、楽しそうに目を輝かせている彼女を見たら何もいえなくなる
服を着ている彼女は強い。ただパーカーを脱いでもらった。新婚旅行だという事で
ついでに頭を洗う時は正面からを希望しました

「後ろからじゃだめなんですか!?」

「新婚旅行新婚旅行」

「もう…意味がわからないです…」

それでも彼女が自分の前にたち、シャワーを俺の頭にかけてあわ立てて強くない力で頭を洗われる、くすぐったいし、彼女の腹部が目の前にある
顔埋めたい、舐めたい、スリスリしたい。ただ腰に手を回すと髪を引っ張られる
もう、それでも良い、それがまた可愛い、大好き
日に日に自分がおかしいなぁっていうのはそれはもう自覚している、底なし沼のように彼女に溺れていくそれには、本当に驚いている

「もっと?」

「うん、というかもっと力いれて」

「はい」

可愛いって罪だ。彼女が先ほどよりも力を入れて洗ってくれて気持ち良い
今度は自分の番って事で、俺も彼女の前に立ち彼女を座らせて彼女の頭を洗ってあげた。自分のとは違う細い髪に泡が絡まって洗えば洗うだけ泡がもこもこし始めた
彼女の身長からして座らせてもちょっとまだ低いのでたち膝で彼女を洗っていると、彼女が俺の背中に手を回してきて胸に頬を寄せてぎゅっと抱きしめてきた

「はっ…つい」

「自分の時は拒んだくせに、自分はやるんですか?」

「ついです!」

「俺もついやればよかった…」

俺が呟くと彼女が「れーさんはダメです」と笑って言う。泡を流してあげて泡が綺麗になくなった時に目を瞑っている彼女からシャワーをどけてキスをすれば彼女が目をあけた

「っもう!!!」

「あはは、目を瞑るからですよ」

彼女が自分の髪をぎゅっと絞ると、こっちを睨んできた。そのまま彼女の体を洗ってあげようとすると、彼女が一瞬抵抗の色を瞳に宿したが、「水着の中までしない」というと、すぐに了承した。もちろん約束は守るつもり、とりあえず出来る限りでは
彼女の後ろに行き、首から腕へとボディーソープをつけて撫でるように洗って行く、彼女は肩を上下させて笑いをこらえているようで、身をよじったりしていた
彼女の肌と石鹸の感触がこっちとしては凄く気持ちいいのだが、彼女はくすぐったいだけのようだ。彼女をこっちに向けさせて足を洗えば、やっぱりくすぐったいようでひっくり返りそうなぐらいだった

「くすぐったがりすぎじゃない?」

「くすぐったいですって!ほんっとにもう凄いんですって!」

「何が凄いんですか?」

「くすぐったさが!ひぇっ…指やめてください!」

足の指に自身の指を絡ませると足をバタバタさせた。本当に椅子からひっくり返りそうだったので止めてあげてお湯で体を丁寧に流せば彼女にお礼を言われた
足の指がくすぐったいのだろうか、お湯が無くなったその足首を掴めば彼女が眉を寄せて顔を顰めた

「なんです?」

「ちょっとやってみようかと」

「何を…あっ…ちょ、ちょっ…ひぅ!れ、こらこらこら!!!」

彼女の足の指を舐めてみた、彼女が足を動かそうとしているらしく、掴んでいる足首に力が入ったのがわかる

「洗ったからってきたなっ…うっ…んんッ…も、やめて!!!」

「…危なっ…」

彼女が踏ん張って足を引っこ抜いたせいで、彼女が後ろに倒れそうになり、頭は抱えられたが彼女の背中はぶつけたであろう、彼女が痛そうに唸っていた。
元を辿れば悪いのは自分だが、椅子に座っている事を忘れた彼女も彼女もだろう…なんて言えずに謝りますけど。

「頭は大丈夫か?」

「大丈夫です…れーさんが守ってくれたので…でも落ちたのもれーさんのせいですよ」

「ごめんなさい」

苦笑して謝ると彼女の額にキスをした、彼女が胸を押してくる「誤魔化さないでください」なんて言われるけど、真下にいるからしたくなるだけで、別に誤魔化しているわけじゃない。もう一度今度は口にキスしようとしたのにまた拒まれた、そして今度こそ怒られた

「れーさんも洗ってあげますから退いてください!」

「仕返しされそうで嫌なんですけど」

「わかってるじゃないですか!」

彼女が体を洗っているのは、確かにくすぐったいんだけれどもそれよりも彼女が自分の体を洗うたびに顔を赤くさせてあっちを向いたり、そのくせ背中は全力で擦ってきたりと、とりあえず仕返しをしようとしているのが面白くて面白くて。そのままにしていたらついには拗ねた

「もう!どこがくすぐったいんですか!」

「全部です」

声に出して笑ってから言うと彼女に「ウソツキ」と言われた。むしろなまえといる事のほうが心がくすぐったくて幸せになるのだが、そういった答えは求めていないとか言われそうで言えない。もう諦めたように彼女が足を洗い始めて、その姿を眺めていた

「れーさんおっきいです、もっと縮んでください。洗うの大変じゃないですか」

「無茶言うね…」

彼女が洗い終わればやりきったというような清清しい顔で額の汗を拭っていた。
そういえば彼女はいつ飲み物飲んでたか、確か昼のレストランのあとから飲んでいる所を見ていなかった。先に出て飲み物を持ってきてあげれば彼女が水着を脱いでいた所で、何事も無かったように扉をしめたのに、中から怒った声が聞こえた
なんていうんだっけ、こういうの…あぁ、そう、ラッキースケベ







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