※序盤さらっと流します


彼女とハワイに行くまでの間、有給を取るために全力で仕事をした。もう休みは申請しているが、あとから仕事を増やされて取れなくなっても困りますし…
何日かに1回徹夜が入ったけど彼女が楽しそうにハワイの事が書いてある雑誌を見ているようで、夜中にでも帰ってきてテーブルの端に重なってる雑誌を見たらなまえが愛しすぎるからシャワーを浴びた後に、寝室へ行き彼女の首の後ろに腕を通して抱きしめると彼女はだいたい気づいて「おかえりぃー」と呟く。夜中帰ってくるのは彼女と話したり出来ないし彼女とご飯も食べられない、彼女との時間がまったく無いがこういった時間も好きだ。ハワイまでの時間はほとんどそんな感じだったが、夜中帰ってきたのに気づいた彼女が朝早く起きていってらっしゃいしてくれたり朝食を作ってくれたりした。それが彼女の負担じゃないのかと時折思い、お見送りしなくていいと伝えたら「してあげてるんじゃなくて、したいんだよ」と言われた。こちらが俺の天使です

彼女とあまり話せない間ハワイについてはその雑誌に挟んである紙で会話をしていた。ここに行きたい、とかあれが食べたい、とかの彼女の要望を見て決めていく。ちょっとした手紙交換みたいで楽しかったりしたがそれももう終わり、ハワイにつきました
喜びそうだと思って選んだホテルはスライダーのあるプール付きのホテルで、案の定見た瞬間に滑りたいとはしゃいでいた。一日目はイルカと遊んだり動物園に行ったり海で遊んだりと忙しく動いて、二日目はプールとモールに行ったりホテル周辺でのんびりする予定。

今はホテルに1回行き、荷物を置いて着替え、ホテルの脱衣場で服の中に水着を着て、ワンピースを上に着て出てきた彼女がソファーに座った

「日焼け止めしていったほうがいいですよね?」

「外出るだけで日焼けするから、もう塗ったほうがいいだろうな」

コの字型になってるソファーの彼女の隣では無く、彼女の向かい側に座ったのに他意はある。めちゃめちゃある…
腕から塗って、首を塗り、スカートをギリギリの所まで捲り上げて脚全体に塗る彼女がとってもエロい。じっとみていたら気づかれた

「…なんですか?」

「いえ?なんなら塗りま「いいです」

断られた所で塗り終わったらしく、イルカと泳げる所へ向かった。彼女は英語はあまり得意では無いらしくほとんどくっついて回っているが、からかわれて話しかけられたりすると頑張って返そうとするからいじらしくて可愛い
船に乗って移動しているあいだ、彼女が遠くを見てボーッとしていた

「酔いました?」

「違いますよ。綺麗だなって思って」

「疲れたらちゃんと言ってくださいよ?」

「はい」

彼女が可笑しそうに笑う、船が止まりシュノーケルをつけて泳ぐ。彼女はイルカに会う前の海の中にもう嬉しそうに指を差してあっち、こっちと差して俺に教えていた
途中で疲れるかと思ったが彼女はなかなか体力があるようで、泳ぎきっていてイルカにも触れたとそれはもう満足していた。まあ、体力があるのは自分のおかげでしょうけど?夜とか、夜とか、夜とか…。
ちなみに動物園は急な休業のためにやっていなくて、海に行った
レストランで食事をして、浮き輪を借りている途中に事件はおこった

彼女が海に入る前にお花摘みに行くと言って、お店の前で待っているのだが彼女が戻ってこない。トイレの建物はここからかろうじて見える所にあるし、迷うわけが無い。とは言っても敷地が広い…ただ彼女の場合はここから真っ直ぐトイレへと向かうはず
ここで待っているのがいいのか、それとも行ったほうがいいのか。彼女の場合事件によく巻き込まれる、巻き込まれているのか自ら巻き込まれにいっているのかはわからにが
避けようとしているのはわかるが、結局事件に真ん中にコナンくんたちといたりした

考えられる事は…
1、事件に巻き込まれた
2、なにかに巻き込まれた
3、まだトイレ
迎えに行こう

トイレのほうめがけて歩いているとビーチから数メートル離れている所に、男二人に腕を引っ張られている女性と、もう一人のガタイの良い男がその女性をかばっていた
女性は脚しか見えないが、あれはなまえの脚だなぁ…
ため息を吐いて歩み寄って行く、冷静なのは彼女をかばっている男が見たことある人物だから。近寄っていくと声が聞こえてきた

「(君の妻じゃないんだろ?)」

「(違いますけど、この女性は結婚していますよ)」

「(だからその夫はどこに?)」

「(絶対もうすぐ来ますって!)」

「(キャメル…どこへ…)なまえ?」

「赤井さん!」

「(この人?)」

見たことがあるやつがいるって事は…とは思っていたがまさか本気でいるとは思わなかった、歩み寄って行くとドイツ系に隠れたようにいたなまえを引き寄せた

「(僕ですが?)」

「(この子はお姫様かなんかかい?)」

「なまえさーん!」

「っ…蘭ちゃ…蘭ちゃぁぁあん!!」

引き寄せた彼女がするりと抜けて蘭さんのほうに走って行った。ナンパをしていた男性二人は園子さんに詰め寄られて逃げるようにして行き、彼女は蘭さんの水着を眺めている。ここは日本かな
本当に疑ったほどによく見るメンバーがここに揃っていて、彼女は平然と話している。

「大変だな、君も」

「なぜここへ?」

「なに、新一くんから誘われてな…。君たちもいるとは聞いていなかったが、新婚旅行はどうした?」

「今、ですけど!!」

園子さんも蘭さんと彼女のほうへ行ったので赤井にはいつも通り話す。赤井は本当に知らなかったようで、水着のポケットに手を入れながら「ホー?」なんて呟いていた。ホーじゃないだろ、消えろ
彼女がこっちに歩み寄ってくるとドイツ系の奴と赤井にお礼を言っていた

「れ…安室さんごめんなさい、なんて言われてるかわからなくてNoばっかり言ってたら逆効果だったみたいで…」

「次からはトイレだろうとなんだろうとついていきますから」

「中にまでは入って来ないでくださいね?」

「さすがにしませんよ」

俺の事をなんだと思ってるのか、困った顔で言うのはやめてくれないか。さすがにそこまでしない
ところで本当にこの方たちはなぜここにいるのだろうか

「すみません安室さん…園子が行くって聞かなくて…」

「あぁ、なるほど。思い立ったら即行動しそうですね」

苦笑いで答える。せめてもの救いは彼女が隣に立っている事だろう、これであっちこっち行かれたらまた気が気じゃなくなる







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