その日はなぜか何度もラッキースケベが続いた。寝る頃には完全に彼女の機嫌を損ねていて、会話はするけど物凄く刺々しい
こっちもわざとでは無いのだが、彼女にとっては何回も恥ずかしいと思える場面を見られて嫌になったんだろう。寝転がっている彼女を抱きしめると、大人しく抱きしめられはするのだが、ムスッとした顔はなおらないので頬をつついた

「あの、すみませんほんと…」

「まだお風呂とか…スカートがまくれてたとか…転んでれーさんの胸を押し付けたとかはいいよ…でも…トイレしてる最中に扉は開けちゃダメでしょ!?」

「不可抗力ですって!本当に!わざとじゃないんですって!!」

「だってなんで開けたんですか!?私いなかったらトイレって思ってください!!」

「いつの間にかいないし、名前呼んでも返事が無かったから探してたんですって!」

「だって聞こえなかったんですもん!」

「もう、ほんっと、ごめんなさい!」

鍵を閉めておけば、なんて言って余計に彼女を怒らせる気はありません。
彼女を抱きしめながら謝ると、彼女が許せないとまだ言ってきた。しばらく会話をしていたのだが、彼女が途中で寝始めたので抱きしめたまま自分も寝た。朝起きた時に彼女が何かをやっているのに気づいたし、絶対顔になんか書かれている事はわかっていたのだが甘んじて受け入れてあげた。そのうちおきて鏡を見た時に書かれている内容には
油性です、と書かれていた

「なまえ」

「はい」

「油性…なのか?」

「です」

やられた。普通に落ちた、一瞬血の気が引いたのに、真後ろで悪戯っぽく笑ってる彼女を捕まえてベッドに放り投げた。ふかふかだから文字通り投げた、彼女がベッドの上で少しだけ体が弾んでいた

「ちょ、待って、私昨日色々やられたし、お返しですって。」

「だから、お返しの仕返しです」

「ぎゃぁああああ」

とりあえず彼女が涙が出るほどくすぐってあげた。最後の最後には泣きながら謝ってくるくらいにはこらしめたと思う。ウォータースライダーにショッピングに…そうして夕方頃から段々と彼女の元気が無くなっていった
外食すると、彼女はいつも楽しそうにお酒を飲んだりご飯を頼んだりするのだが、どうにもそれもあまり無く、彼女が買った意味は無いけどお土産と言って買ったお土産や、自分用にサンダルやコーヒーなどを選んだまではよかったが、明らかに無理して笑っているので抱き上げてホテルまで行きたかったが、彼女が余計に嫌がって具合悪くしても困るのでホテルまで行って彼女を布団に連れていった

「なまえ、どうしたのか言って。どこか痛い?」

「胃が痛いです…納豆とお味噌汁と卵焼きとご飯が食べたい…安室さんのサンドイッチー…」

「明日帰ったら…あさって、朝食とか昼食に作りますよ」

彼女が俺の手をぎゅっと握っていた。そういえば彼女は薬を持ち歩いていたはずだ、彼女に聞くともっているというのでそれを取って彼女に水と一緒に渡した。海とか動物とか水族館とか…そういったのが好きみたいだったのでハワイにしたが、海外というのは彼女にあっていなかったか

「すみません、日本のほうが良かったですよね」

「そうですね、れーさんと一緒で日本が好きなので。でもイルカと泳げたのは嬉しすぎでした…しばらく夢に見れますよ」

クスクスと笑う、れーさんと一緒で日本が好き、ね。胃痛の彼女を力いっぱい抱きしめたいが、体に負担がかかりそうだったのでやめた。そのかわり疲れて眠りそうだった彼女に腕枕をして優しく抱きしめて眠った
彼女が寝ているうちに起きてシャワーを浴びて帰り支度を整え、今度起きた彼女がシャワーを浴びている間に買い物に出て戻ってきたら、彼女は着替えて支度を終わらせていた

「苺とバナナなら食べられますよね?」

「わぁ…ありがとうございます!わざわざ買ってきてくれたんですか、いただきます」

バナナが甘くて美味しいと、半分こっちに渡してきたので一緒に食べた。「ごめんなさいせっかくの新婚旅行に体調崩して」と苺を食べながら謝られれば、首を振った
俺は別に新婚旅行でどこか旅行に行きたかったわけでも無いし、彼女が自分の腕の中にいてくれればいいってだけで、本当に謝られる事じゃない。ただ彼女が具合が悪くなった事にこっちが申し訳なくなっただけの話し


家に帰って彼女はしばらく、おかしかった…家についたのは夕方を越した夜の事
食料品などの買い物を済ませた、ちなみに彼女は寝られるようにと車の中でお酒を飲んでいた
彼女はキャリーバッグを引きずってリビングに入るとソファーにだいぶした

「安室さんただいまーーー!!!!!」

「は?」

「安室さんの匂いがするお部屋にただいまぁあ」

「なまえ?なまえさーん、おーい」

「落ち着く落ち着く…れーさん明日お仕事ですかー?」

ソファーから落ちてそのまま寝転がり、ずりずりと前進してくる彼女がホラーばりで怖い。仰向けで動いているから余計に怖い

「い、いえ…休み…ですけど?」

「わーい、れーさんと一緒にごろごろ出来るー!れーさんぎゅうしてください。抱っこですよ、ほらほら」

酔ってる。おかしい、彼女が酔うくらいの量を飲ませたわけは無かったのだが、疲れたり眠くて酔いが回るのが早かったのか、とりあえず彼女が抱っこをせがむので抱き上げた。あぁ、またハワイ行く前より少しだけ軽くなった気がする
彼女を抱きしめてソファーに座り、彼女の頭に顔を埋めると、彼女が可笑しそうに笑う

「ふたたーびー私ーが生まれ変わっても、あなたを選んで愛するでしょまいはーと」

完全なる酔っ払い、彼女が耳元で楽しそうに歌い、俺の首に抱きついたまま。
これは癖になる、毎日でも彼女を酔っ払わせて良いくらい。彼女は俺の首に鼻先を埋めたまま動かないので背中を軽く叩いたら「ん」と返事をした
俺の嫁がめちゃめちゃ可愛い件

「なまえ、大丈夫か?」

「うん、今日もれーさん良い匂い」

「そんな事聞いてないんですけど…。なまえのほうが良い匂いですよ」

「れーさんのえっちー!」

クスクスと笑って俺の背中を叩く彼女。彼女の口からそんな言葉を聞いたのは初めてで、正直ソワッとしたが今の彼女に何かしようものなら寝落ちされそうだったので落ち着かせました







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