一人で私が大笑いしているのにも関わらず、安室さんは黙々と掃除をしていたので笑いながら椅子に座ってワインを飲みながら…やっぱり思い出し笑いをしていた
すると急に首にぷちゅっとした違和感、というか唇の感触がきたので思い切り体を跳ね上げた

「ほぎゃぁああ!!」

「おや、今の悲鳴は新しいですねぇ」

「言ってる場合ですか!声かけてくださいよ!」

「いえ、あまりにも楽しそうに笑っていたので…」

「笑わせたのは安室さんですよ」

「そうですか?」

なんて言われて、彼が後ろから抱き着いてきた。抱きついてくるのは別にいいが、久しぶりに感じる彼の体温と匂いに正直いって心臓は物凄く速くなっている。ましてや今私はドレスを着ていて、ボレロを羽織っているとは言えど薄い生地のものだから彼の体温が直接触れているみたいに感じて心臓に悪い。彼の唇が私の首に触れるたびに、くすぐったくて体を揺らした

「落ち着いた結果ですが」

「はいはい?」

「やっぱり落ち着かないで欲望の赴くままにあなたを食べる事にしました」

「痛っ…!え、普通に痛いです!痛いですよ!」

カプッと軽くだが首を噛まれる。ただ凄く痛いというわけでは無いが、普通にやめて欲しいと思えるくらいには痛いのでそれを訴えると、今度はペロッと舐めてきた。
ビクッと体を揺らしてしまうと彼はクスクスと笑う

「しばらくなまえを味わって無かったので…」

上に結い上げていた髪飾りが抜かれて、私の髪が下に落ちる。肩にかかるその髪をすくって彼はその髪にキスをしてきた

「ただ抱きしめただけじゃ足りない」

「あー…私は足りてます」

えへへ、と笑ってみせると彼の抱きしめる力が強まった

「ぐぇっ…!ちょ、安室さん安室さん苦しいですっ!苦しいですって!」

「まさか俺と離れてる間、誰かと浮気してないよな?」

「しませんよ、何言ってるんですか」

結んでいるボレロが外されて肩が露になる、その肩に頬を摺り寄せてくる彼にくすぐったくて若干前かがみになった。彼は時折甘えてくるように頬を摺り寄せてくるのが可愛いのだが、それがたまに性的になってくると背筋がゾワゾワとするからやめて欲しい
彼以外の人と行為をした事も無ければするつもりも無いし、彼と表だってデートもした事が無いのに、そういった浮気に値するものをするわけが無い

ちゅっと音を立てて私の背中にキスをしてくる彼。キス魔だなぁ、なんて思っていた

「何か、凄く余裕ありそうだな、なまえ」

耳元で降谷として囁かれれば体が揺れる。それには彼と顔がぶつからないように小さく首を横に振った
背中から抱きついてきた彼が前へと回ってくると、私の顔を覗き込む。顔が赤くなって視線を逸らしたら彼がほっと息を吐いた

「良かった、いつものなまえだ。しばらくまともにあって無いうちに俺の事なんとも思えなくなったのかと思いましたよ」

「そんな事な…ん…」

彼のほうへ視線と顔を戻して、そんな事は無いといおうとした。だって現に平静を装っているだけで彼には物凄くどきどきしているし、実際こうやってホテルに二人きりという空間で期待をしていないわけでは無い
彼の唇が私の唇と重なる、と彼がすぐに私の頭に手を回して逃げられないように固定してくる。は、と息を吸った所で彼の舌が入ってきて頭がくらくらした。彼の髪が私の頬にかかって、その香りが私の鼻腔をくすぐる
心臓が大きく音を立てすぎて、彼に聞こえないか心配になる。彼の舌が内頬に触れたりする、何度やってもわからない彼とのキス。一度放してもらえたかと思えばもう一度重ねられて、啄ばむようなキスだと思ったら深く入ってきたりと、嚥下しきれなかった唾液を彼に舐められた。その後彼と目が合うと、もう恥ずかしいやら何やらでわけがわからなくて、俯いてしまえば彼が笑う声が聞こえて。

私の前でしゃがんだままの彼が私の胸元に唇を寄せてキスしてきた。もうなんの痕も残っていない場所に新たな痛みが走る。彼は独占欲の塊だ、と時折思うのはこういった所
ただの視覚的な官能のために残しているのかと最初こそ感じたが、わざと見える所につけたりするというのは、もう誰かに見せているようなものだと思う。
何個か痕をつけてくる彼の唇が触れるたびに、そこが熱を持つ

「私もつけたい!」

私がそういうと、彼が目を丸くさせた。黒のベストをちょいちょいと掴んで引っ張ると、彼が顔を赤らめて息を吐き、そしてベストと中に着ているシャツのボタンを二個ほど外すと、鎖骨あたりを露にした

「どうぞ」

「っ……」

いざするとなると恥ずかしい、私は彼の肌に口をつけなくてはならないのか…
そうは思っても、つけたい思いもあるので椅子から下りて椅子を後ろにずらし、彼の座っている椅子の、彼の足のあいだに膝をついて唇を寄せた。まだキスもしてないというのに彼が話しかけてくる

「わかるんですか?」

「わかりますよ!ちゅーってすればいいんですよね!!」

「…今俺がなまえにちゅーってしたいです」

「邪魔しないでください」

「あ、はい」

彼の鎖骨に唇を寄せれば、まずは触れるだけのキスをして、彼はいつもどうやっていたか、と思い出しながらそこをペロリを舐めて。すると彼が「ん」と声を漏らす。可愛い!それから吸い付いた。そこを見るものの、本当に薄っすら桜色になっているだけで、私の胸元についている色とは全然違う。だからもう一度吸い付いた
今度はもう少しピンク色になったので満足。私が離れると彼にぎゅっと抱きしめられる

「え、なんですか!?どうしたんですか?痛かったですか!?」

「なまえが愛しくて!」

「はぁ…」

「もう少し反応しろ…」

「いえ、最初のほうの安室さんは…どこいったのかな、と。私を睨んだり、監視したりしていた安室さんは…」

「そんなものどこか行った」

彼が抱きしめながらそう言ったと思えば、そのまま抱っこされた。私は軽くもなんともないのによくも毎度毎度抱き上げられると思う。それでも彼の腕はプルプルする事もなく、まるで軽いものを持ち上げるかのようにするから、鍛えてるんだなってすごく思った。窓のほうにすぐに下ろされて、私は再び夜景を見る

「花火があがるそうですよ。あと5秒…4、3、2、1」

ただ単に彼は数を数えているだけなのに、それが耳元で聞こえるからゾクゾクとして、一瞬足がカクンッとなった所を彼に抱きとめられた。目の前に広がる大きな花
それは何百発とかじゃなくて、ほんの10発ほどの大きな花火。それを見ていると後ろにいた彼の手が私の胸にかかった

「安室さん…」

「はい?」

「花火見てください、花火」

「花火よりもなまえがいいです。それといつまで安室さんって呼ぶんです?」

「だ、って…降谷さんのほうって…て、照れる!」

「ホー?」

窓ガラスに手をついて花火を見ていたのに、胸に触れていた手が私の胸を揉み始めた。
片手をガラスから離してその手を軽く抓むと、首筋を舐められて声が出る
花火が終わったのに彼が真後ろにいるせいで夜景を見ている状態から動けない
彼は決してドレスを脱がそうとせずに、肩紐も何もついていないドレスの上の隙間から指を入れて私の胸の頂に触れた

「きゃ…ちょっと安室さ…んん!」

そのまま指が私の頂を転がすように動くから声が出る。ガラス越しに彼が笑った
こっちを見ている彼のもう片方の手が私の口内に入ってきた

「自分の顔見てみたらどうですか?あなたが欲しいのは安室ですか?それとも…降谷か?」

耳元で囁かれるその声に、もう一度体が沈みそうになった。腰が砕けるような感覚のその声に私の体はもう体育すわりがしたいと申しております
私の口の中に入れた指が、舌に触れてそれを撫で回す、彼の指が上あごをなぞるとくすぐったくて仕方ない。その間にも彼の胸を触る指は止まらずに、私は視線を下に向けた

「どっち?」

それなのに、もう一度問いかけられて私は視線を上にあげる
偽りの安室さん…でも私と付き合っててくれた安室さん、みんなに笑う安室さん、優しい安室さん、可愛い安室さん…
みんなを守る降谷さん、かっこいい降谷さん、強い降谷さん…私は欲張りだ

「ん…ちゅ…どっち、も」

その瞬間に彼が笑った。それからテールカットドレスは前が短くなっているため、彼の手が前から私の脚をなぞったかと思えば下着の隙間からすぐに彼の指が中に入ってきた

「あっ…んんッ…!」

久しぶりに感じるその感覚に、中に指が入ってきただけで立っていられなくなりそうで。彼が私の耳たぶを甘くかんだと思えば、耳の形をなぞるように舐めてきた

「ゃ…ッ……ここじゃ、やだ…ぁ」

「なまえが物欲しそうな顔で俺を見てくるんで」

「…てない、です…あぁっ!」

ちゅくちゅくと音がなり、彼の指が私の中を掻き回す。俯いているのに、彼の視線を感じて顔をあげてしまえば、明らかにいつもの自分とは違う顔が目の前にあって。それから目を逸らして彼を見ると彼はふっと笑う

「安室さ、ん…ドレス、ダメですって…ばぁ…!」

「クリーニングすれば大丈夫だろ。どっちも欲しいって言うなら、名前で呼べよ」

大丈夫じゃない。クリーニングに何かしらかかってるものを持って行くのか、それはこっちにとってもあっちにとっても酷だよ
彼の指は動きを止める事は無く、ずっと私の中で動き続けていて、太ももを自分の愛液が滴るのがわかるのに一層私の羞恥心を煽る

「ん…れ、い…さん?」

「よく出来ました。ご褒美です」

彼がドレスを大きく捲り上げたかと思えば、指が引き抜かれてそれとはまったく違う質量のものがいっきに中に入ってきた

「ひぁあんッ!!」

「くっ…久しぶりだからキツイな…ッ」

「ん、や、ぁ…!深いッ…よ!」

彼の手が私の片手を握って後ろにそれを引く。何度も後ろから突かれれば背中を何かがあがっていく感覚がして、それがなんとも気持ちよくて仕方ない。ドレスが汚れるって言ったのに、ダメだって自分でもわかっているのに、ここまでされたら、もうやめてなんて言えなくなってる
あぁ、私彼に溺れてるなぁって本気で思う
水音と彼の荒い息と私の出す声だけが室内に聞こえて。ガラスに手をつけている私は自分の顔から顔を背けるのに…情欲の色を灯して、顔を逸らした私を見て彼が嬉しそうに笑ってそして顔を歪める

「っ…なまえ、締め付けンなッ…」

「…れ、さん…イ…ッちゃいそ…!」

がくがくと腰が震えて、もう立っていられなくなる、気をやりそうになるのをなんとか頑張って唇を噛締めていたら、彼の律動が早くなり、奥を犯してくるから結局我慢できずに達してしまったが、それは彼も同じだったようで、パチンッと私の中で何かがはじけて熱いものがお腹に入ってきた

「……はぁ…はぁ、れーさん、中に出した…」

「はぁー…ドレスが汚れるって気にしてたんで」

「………まあいいか、今日多分大丈夫な日ですし」

「ちぃっ」

「え?」

「いえ?」

「んッ…え、まだ出てる…の?」

彼のものが私の中で脈打っているのを感じれば体を揺らした。彼が抜いてくれないから、どうにも出来なくて問いかけると、窓ガラスに映る彼が笑った、それから今度こそ私のドレスの背中にあるファスナーを取ってもらえたと思えば、そのままブラのホックも外された







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