「なぁ…みょうじと先生って、何者なんだ?」

「えっとね…探偵と警察に知り合いが多い人。毛利小五郎って知ってる?」

「あぁ!あの有名な名探偵の!」

「あと工藤新一とか」

「知ってる知ってる!あの人すげーよな!」

「と、知り合い。というか友達」

「ま…まじで…」

出会った時の話しとかをしていると、安室さんがご飯を作って持ってきてくれたので起き上がろうとしたが、腰が痛くて踏ん張れないところを、結局彼が起こしてくれた

「一人で食べられます?」

「食べられますよ!」

安室さんがいつも通りに笑ってくれたので良かった。本当にさっきは驚いたし、私よりも全然回りが見えていなさそうな雰囲気だったから、あの時新一くんが連絡くれたときはナイスタイミングだったし、私も新一くんたちの事を思い出せてよかったと思う
明日の朝に新一くんが例の物を届けてくれると言うので、それを受け取ったら科学の授業の時に発信機を取り付けて、新一くんが学校を終えた先生の動きを追いかけるという感じになった。

「ところでさー…聞いていいのかわかんなかったから聞かなかったけど、みょうじと先生って親戚…じゃないよな?むしろ恋人みたいな…」

食べ物が思い切り喉の中にそのまま入っていった。
つまらずに通りぬけてくれたのはよかったけど、咽て今度は鼻から出そうになってしまう。安室さんの前でそんな事はしたくないので、咽ないようにしっかりと飲み込んでから水で流し込んでからやっぱり咽た

「もし、親戚で恋人だったらって思ったんだけど…親戚じゃないだろうなって思って。さっき安室さんって呼んでたし…」

「呼んだっけ」

「呼んでましたよ」

安室さんに普通に言われてしまったので口を閉じた。全然気づいてなかった、どうしようかと思ったけどメイトくんははにかんで笑って「ご飯美味しい」と言ってくれたので、私も嬉しくなった。
デザートにはフルーツも出てきたが、ぶつけたところの痛みが段々と痛くなってきて、うつ伏せになりながらりんごをしゃりしゃりと食べていた。
その後は薬を渡されて飲んで、お風呂はもちろん禁止されている

「肉に野菜にビタミン…ビタミンC…打撲に良い食べ物ばっかり」

「え、そうなの?詳しいね?」

「栄養士になりたくて。病院食とかの類って美味しくないから、美味しいの作れないかなっていうただの研究心だけど…それを考えて作ってくれるって、みょうじは愛されてるな」

お茶碗を洗っている彼を見たら、会話は聞こえていないようで目は合わなかった。その後段々と体がだるくなってきて、いつの間にかソファーの上で眠っていたが、寝返りをうった時に腰が痛くて顔を歪めて目を覚ました

「みょうじ、大丈夫か?今先生がほら…ポカリ買って来てくれてるからな」

「ん…」

「寒く無いか?」

「寒い」

「そっか、何か上にかけるもの…」

私の傍らでメイトくんがどうしよう、どうしようとうろたえているのを見ていたら安室さんが帰って来た

「起きたんですか?」

「寒いって言うんですけど」

安室さんがテーブルの上に買ってきたものを置くと、私の前にしゃがんで私の額に安室さんの額を当ててきた。余計熱があがるからやめていただきたい、安室さんの肩を柔らかく押すと、察したようでおかしそうに笑っていた。

「もう寝ましょうか…、なまえ、運びますよ。メイトくんはそこの中に予備の布団があるので使ってください。あとジャージも買ってきましたのでどうぞ」

「え、あ、ありがとうございます」

安室さんは一緒に寝るのか…とりあえず私はまだ制服のままだったので着替えたいと思って安室さんが寝室まで運んでもらったが、タンスのほうへと移動していったのを見て気づいたらしい

「僕が出しましょうか?」

「…ん」

心としては絶対嫌なんだけど、体がだるくてふらふらするし、布がこすれて痛いしで、お言葉に甘える事にした。寝室は暗いままだったから安室さんが一度電気をつけて、私が指定した所からパジャマを取ってくれた。それを受け取って電気を消してもらい、私は一つ一つ服のボタンを取って行く

「……着替えさせますよ」

安室さんが私のそばに座ったかと思えばボタンを外し始めた。それに抵抗するように手を掴んだが「ジッとしといてください」と言われてしまったのでそのままされるがままに制服を脱がされて下着を外され、上のパジャマをまず着させられる。眠るのに下着を外させるとかさすがです…わかってる。暗いから手探りでやられるため、たまにボタンでもなんでもない所に触れられて、熱のせいでゾワゾワする。
横になって下も着替えさせてもらえばやっと落ち着いた。制服もちゃんとハンガーにかけてくれる安室さんは凄い出来た人だな、と思う。安室さんのぶんもちゃんと隣をあけておけば、ちょっと悩んだ様子の末に布団の中に入ってきた

「たとえ熱があっても、怪我してなければ襲ってましたよ…」

ぎゅっと抱きしめてくる彼にそう言われ。そういえばこうやって彼にちゃんと触れたりするのは1ヶ月と半分…それ以上立っているような気がした。
彼はどうか知らないけど、私は彼の温もりですごくよく眠れて、朝起きてもまだ熱は下がっていなかったけど気分は悪くなかった。
でも隣にいたはずの安室さんがいなくて、もう学校に行ったのかと思って時計を見たけどまだ朝早い。ベッドから出ようとしたら扉が開いた

「あ、湿布取替えようと思ったんで、うつ伏せになってください」

「ありがとうございます」

私は再びうつ伏せに寝転がると、彼に服を捲くられて、やっぱりキスされてから新しいのを貼られた

「そのキスに何か意味が?」

「早く治るようにおまじないです。あ、彼にシャワーを貸してるんですが、大丈夫ですか?」

「もちろん」

熱はあるけど食欲もあるので、部屋着に着替えてからリビングに出て、相変わらずソファーに寝転がっていた。体が恐ろしくだるい
そのうちチャイムがなったので安室さんが出て、メイトくんがシャワーから出てきてお礼を言われた

「こんにちは、安室さん」

「おはよう、安室くん」

「……なぜ赤井まで…?」

「乗せてきてもらったんですよ」

二人が中に入ってくると、安室さんは不機嫌そうに朝食を用意していた。
私は起き上がろうとしたけど、すぐに止められて寝転がっているように言われる

「メイトくん、工藤新一ですよ」

「工藤新一です、よろしくお願いします」

「クラスメイトです、よろしくお願いします!」

「……なまえの彼氏です」

「違うだろ!」

私が否定する前にキッチンのほうから声が飛んできた。それから「新一くんたちは朝御飯食べたんですか!」とキレ気味に聞いていて、食べていないと言ったら結局全員分のご飯も出てきて安室さんがすごく可愛く思える。だって結局赤井さんのぶんもあるから
私にはフルーツが入ったヨーグルトまであって、贅沢な朝食
朝食を食べながら宗教団体の内容を話したりして、作戦会議を終わらせた







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