短編 | ナノ
 私のサンタさんは…変態です。

※付き合ってます。同棲中


クリスマス、れーさんはお仕事だけど夜には帰ってきてくれるみたいだったからそれなりの飾りつけ、買ってくれたわりと大きいクリスマスツリーにもたくさんの飾りつけを、ご飯の時間には遅すぎるからケーキとワインだけにしようっていう約束で…でもローストビーフくらいはいいかなって思ってそれだけは置いておいた。だからそれぞれ夜は簡単なものを食べてからやっと会える感じ

れーさんが帰ってきたら、れーさんにお風呂に入ってもらってメリークリスマスってしてからケーキを食べてプレゼントを渡そうって考えていた…んだけど

お風呂から出てきたれーさんが現在私の上に覆いかぶさっていて私は目を丸くしている状態。まあ…まるでできる奥様のような言い方してたけどちょっと私らしく戻るとすれば、イケメンの顔が目の前にあるこの状況、お風呂ですっかりと良い匂いのする彼からするのはりんごみたいな匂い、可愛い匂いとは裏腹に私を押し倒しているこの状況、「あ」と口を開けた瞬間に彼がケーキのクリームを指につけて私の中にいれてきた

「んっ…!?」

「舐めて」

「!?ん…」

舐めて!?え、自分でつけたくせに人様になめさせるとはこれいかに。ってもそのままでは苦しいので彼の指に舌をそっと触れさせてからそれを舐めた。あ、楽しそうな表情をしているなって思ったら満足したように上からのいてくれた

「お願いがありまして」

「はい…?」

退いてくれたから態勢を元に戻してから彼を見たら彼が私が舐めた指をさらに上から舐めて満足そうにしていた。変態そのいち、いや通常運転か

「僕にクリスマスプレゼントくれませんか?」

「あ、はい…えっと」

物をねだるなんて珍しい、なんて思いながら準備していたプレゼントをテーブルの上から出そうとすればその手を掴まれて首を振られた

「今年はぜひ…サンタさんになってほしいです!」

「ほ、ほぉ!?」

「買っておいたんです、きてください!!」

「なるほど…よかろう」

って了承して寝室で開けてみた。私が想像していたのは本気のサンタさん。付け髭とかもちゃんとあって真っ白い…ひげ…、そうだね、れーさんにそういうのを期待した私がばかだったんだ、だからこそ私乗り気だったんだよ…それなのに、これ、これかーっ…
いや、変なものじゃないだけましか、なんて思って肩がしっかりと出ているよくある可愛い女サンタの服を身にまとった。サイズはぴったり、怖い。それからブーツまで用意されてるし、それもぴったりだし、怖い…下着が見えそうなスカート丈もなんなら怖い。というか肩が出ているせいで上の下着は無しになったけど…せめてポンチョがついているのが救いか、室内でも少し寒いと感じていたし、このポンチョがあれば下着無しになっていても大丈夫だろうと息を吐き出してリビングに行ったらめちゃめちゃ連射で写真撮られた

「たまに孫撮るおじいちゃんだなって思います…」

「大丈夫です!これはちゃんとすぐにiPhoneからパソコンに移し替えてから現像します」

「そんな心配していません!!」

iPhoneをソファーに投げたれーさんが飛びつく勢いで私のところに来たと思ったら首に思い切りキスをされた。すぐに離れてくれたのでソファーに座ってクリスマスを…!と思ったらあっさりと初めてくれたのでほっとした。楽しそうに笑ってくれるれーさんを見ていると、サンタさんになってあげてもよかったか、と思うけど舐めるような視線が痛いです…
ワインを飲みつつもケーキを食べ進めていけば、食べ進めている途中に彼がキスをしてきたのでそれを受け入れた。だってこれ拒んだら後から大変、それに去年のトナカイを覚えているあたり、本当怖い。そんなに印象深かったか、トナカイ…トナカイ可愛い。っていうか私としては自分のサンタさんよりもれーさんの…、私がちらっと視線をれーさんへと移動させると、彼は満面の笑みで手のひらをこちらに向けた

「え、考えてる事ばれました!?」

「顔に着てほしいって書いてあります」

「じゃあなんで着てくれない…」

「色がNGなんで」

「なんでよ!!」

いいじゃん、赤でも赤井さんだよ、なんて誰も思わないから!私の話しは華麗にスルーしてきたれーさんは機嫌良さそうにワインを飲み、私はローストビーフを食べた。話しながら食べ進め、飲んでいくとれーさんは仕事で疲れていたんだろう、珍しく顔が赤いから少なからず酔っているのかな、なんて思って横顔をちらちら見ていた。ワインを飲んで、息を吐き出す彼が色っぽい。目に毒なんだけど、こっちに気づいて「ん?」というように緩く笑う彼が…やっぱり目に毒で視線を逸らした
フォークでケーキを掬って、あ、と口を開けて中にケーキを入れようとしたのに、腕をつかまれてケーキは私の口の中ではなく、彼の口の中に入った

自分で取ってよ、と悪態をつきたくなったのに、私のそんな悪態を聞くわけが無いとでも言うように彼の唇が私の唇に重なった。私が大きく口を開けていたら多分私は彼の唇をうっかり噛んで傷をつけてしまっていたかもしれない。それなのになんて事をするんだ…私がたまたまあけた口を閉じかけていたからよかったものの
そんな事を考えていたのに、彼の舌が私の舌に絡んでくると甘いケーキの香りと僅かに舌に残る甘い味がして、しかもその舌に撫でられれば思考が停止した。こういうときほど何も考えていない時って無いかもしれないってほどに、彼に全部持っていかれている気がする

彼の舌が私の舌を軽く扱くように動くと、私の舌にもクリームの味がついた気がしてそれを嚥下した。全てを持っていかれそうな甘いキスに、呼吸がままならなくなってくると、彼が私の唇を一度離す。視線を一度下に移動させて、それからすぐにもう一度キスをされて、胸を優しくだけどわしづかみされた。私がびくっと肩を揺らすと、彼が一度唇を離してからふ、っと優しく笑ってきたのに恥ずかしくなる。そんな他意はないけどまるで誘ってるような感じにも捉えられるかもしれない。私が何かを言う前に彼がまた唇を重ねてきて、ポンチョの大きいボタンを外してきた。ポンチョをかけているからこそ肩紐が出ていたかもしれないけど、それでもよかったかもしれない。どちらかといえばノーブラですっていうほうが恥ずかしい、今更遅いけど。ポンチョが肩から落ちてソファーの背もたれの上に上手に乗ると、彼が服の上から胸の中心部分である突起を撫でてくる。下着に擦られて、直接触られている時とはまた違った感覚に、彼が唇を離した瞬間に下唇を軽く噛んだ。そうすると彼がそれはダメだというように、私の唇を舐めてきたので唇を緩めると再び舌が入って来る。何度か苦しいと伝えるように声を漏らすものの、やめてくれる事はなく、胸からの刺激と舌を絡めてくるれーさんの舌に応えるように少しだけ舌を動かしつつも、胸は恥ずかしくて、その手首を掴んだけど自分でもわかるくらいにその力は弱弱しい

「ふ、っ…んンっ…!」

彼の指先が私の反応した胸の頂に触れてくれば体を離すように引こうとしたけど、当然ながらソファーのせいで出来るわけも無い。背中から腰へゾクッとした感触が下がっていき、とくに運動しているわけでも無いのに体が熱を持つ
やっと唇を離してくれたので、ぷはっと息を吸い込んだ刹那、彼の顔は離れて、私の足元にしゃがんでいた

「やっ…!」

「安心してください、着たままします」

「安心出来ませんから!何が安心なんです!?」

「電気消す必要ないでしょう?」

「ある!あります!いや、違う!ケーキ!」

私の力なんて、れーさんに比べれば微々たるもので、足での抵抗は間違えて彼を蹴ってしまう気がして本気で嫌がれる事もなく、私の腰から下着を下ろされてしまい、サンタのスカートの裾を下へ下へと下げた。口を金魚のようにパクパクとさせて彼を見ると、彼はふっと笑う。

「脱がせたらコスプレじゃない」

真顔で何言ってんのこの人。腰とソファーの背もたれの間に手を滑らせてきた彼が私の腰を前に出す。これはいや、絶対あれ、私が戻そうと、腰を引こうとしたのに彼が視線をこっちに向けてきた

「プレゼント」

そう呟かれたので首を振る

「サンタ服着ました…」

「誰もそれがプレゼントとは言ってないだろ。サンタ服を着たなまえを食べるのがプレゼントなんだ」

「そんっ…」

「ください」

「っ……」

やってる事は変態でバカ!って言いたくなるのに、そんな甘い声で優しい顔で、お願いされたら断れる人がいるだろうか。私です

「や!!!」

「そうですか、じゃあ縛るか」

「じゃあ、じゃあ何するかだけ教えてください!」

「クリームつけていただきます」

「ど、どこに」

「なまえの」

「やっぱり聞きたくない!!!!」

「…あぁ、じゃあこうしようか。実はこれもおまけでもらってまして」

「なに」

私が聞いてすぐに、彼の顔がすぐそこに来たと思ったら目の前が真っ暗になった。これが目隠しなのはわかってる。わかってるからこそ、やめさせようとしたのに、手を持たれてソファーの上に乗せられた。足の間にれーさんがいるせいで閉じられないけど、れーさんを挟むように足を動かす。すると自分の下半身に冷たい感触がした「ひ」と声を出した。それからすぐにぬるりと何かが私の秘部を舐めて来ると、逃げようとした腰に腕を回される

「んぅ…!」

「…クリームか僕の唾液か、なまえで濡れてるのか、わからないな」

「やだやだっ…!恥ずかしい、無理!」

クリームをつけたせいだろう、丁寧に舐め上げてくるその舌にわけがわからなくなって腹部に力が入る。れーさんは私が弱いところを知っているだろうから、中に指を入れられて、陰核と呼ばれるところを舐められながら指が下腹部のほうを優しく叩く。声を漏らすのも恥ずかしいのに、それを逃がすためにどうしようもなく声が出る。我慢するために呼吸を止めてしまえば余計に辛くなって、結局達してしまった。達したところに待っていたといわんばかりに違う質量のものが入ってきて、それから目隠しが外された

「っ……」

「美味しかったです。今度はこっちで味わうけど」

「変態…!えっち!ばかぁっ…!」

「なまえにえっちって言われると興奮します」

えへへ、と可愛い笑みを浮かべる彼。今度びったんびったん叩いてみたいこの顔、でもこの可愛い顔に何をする事も出来なくて、ただ私の頬を撫でて額にキスをして、抱きしめてくれる彼が愛しく感じてしまった。変態なのに、こんな事するのに、それでも私の心を掴んで離さなくて、きっとずっと何年経っても彼が大好きでどうしようも無いんだろう。そして何より、私で彼が反応してくれるのはきっと喜んでいいところなんだろう。テーブルをずらした彼が、私の事を引き寄せるようにした膝に乗せて、そのまま彼の首にすがりつくように抱きつくと、彼が抱っこしてソファーに座った。私が上になるように
動けというように彼が私の腰を誘導してくると、私はそれに合わせて腰を動かす

「っ……」

「いつか自分から乗ってくださいね」

「んや、ぁ…」

「どっちですか…」

彼が下にいて、主導権は私なはず、それなのに下からトンッと突かれてしまえば返事が出来なくなった。不慣れ、でも前よりは動ける。それになにより、彼が辛そうに私を見るから、ずるくて、でも私も彼のは気持ちよくて動いた。彼がそれを助けるように私の腰を動かして、誘導して、深くまで辿り着かれて、達しそうになってまた抱きしめた。それなのに許してくれなくて突かれて、結局達した。彼も達したはずなのに、引き抜かれて今度はソファーに上半身だけを乗せてうつ伏せになるようにされて、後ろから彼が入ってくる。
彼の乱れた呼吸と、また違うところにあたって声をあげる。後ろから動く彼は、私の背中に優しくキスをしてくるからズルい。簡単に達して、それから彼も達して、私は今度こそ、無理無理と首を振った

「メリークリスマス」

「…今ですか…」

私の中にまだ彼はいて、私はそこでぐたっとしているのに、彼は笑いながら私の背中の上に何かを置いた。多分プレゼントなんだろうけど…今ですか。

「なまえのその微妙な顔が好きです」

「私のサンタさんは変態です…」

「じゃ、赤はいやですが、なまえのためなら来年は僕がサンタさんに」

「それもまた変態です」

「なんでですか!?ちゃんとパンツ履きますよ!?」

「え、そんな問題…れーさん、抜いて」

「んー?」

「んーじゃなくて…、ねぇ、はぅ!」

「はぅって、可愛いですね」

中で大きくなっていた彼の。抜いてっていったのにまた動かれて変な声が出た。
この日は彼に何回も抱かれて。赤いはずのサンタ服に白が混ざった…
彼が何回も私の中に出すから、もう入りませんっていう感じで中から落ち…こんなふうに思う私も変態かな…。

神様、私の彼氏は変態です



prev|next

back

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -