◎ Dec 31 2359
シリーズ『悪夢は死に華を咲かせる』の面子の年末年始。◎鈴木と雨宮の場合
「形式だけでもやっとけってカップ麺渡されたけどさぁ、俺昨日もカップ麺だったんだよね」
「はは……。でも雨宮さん、蕎麦じゃなくて良かったんですか?」
「あぁ、俺蕎麦アレルギーだから」
「そうだったんですか」
「うん。そういえば鈴木、あと数分で年越すけど、来年の目標決めたの?」
「あ、いえ、まだ…」
「ふぅん。俺としては、仕事終わりに毎回毎回泣きそうな顔で帰ってくるのやめて欲しいなぁ」
「……精進します…」
***
年越しそばはカップ麺派のふたり。
雨宮は箸の使い方綺麗そうだなとふと思いました。◎春夏秋冬と七詩の場合
「……」
「……眠いなら寝たらどうだ。待っていたところで赤い服を着た老人は来ないぞ」
「……、…それはクリスマス」
「知っている」
「…」
「…」
「……」
「……日付が替わったな」
「…うん」
「…今年も宜しく」
「…うん」
***
あんまり普段と変わらないふたり。お蕎麦は既に完食済みのようです。◎伊藤と御子柴の場合
「お久し振りです、伊藤さん。今日はお休みなんですね」
「年末くらい休ませろ。つーか、珍しいな、お前が直々に“こっち”に来るなんざ」
「私もお休みを頂きましたから。あぁ、鈴木くんは元気ですか?」
「相変わらずだ。来年はもう少し使えるようになってもらわねぇとな」
「ふふ、手厳しいですね、“覇王”は」
「…“魔王”に言われたかねぇよ」
***
なんとなく御子柴さんが苦手な伊藤さん(笑)
そして来年も不憫な予感の鈴木くん。◎関口と雪村の場合
「……、………殊更寒くありませんか、今日」
「まぁ冬だからな。つゆ足して来ようか?」
「いえ、大丈夫です。私の事は気にしなくて良いですから、関口は自分の分を食べてください。のびますよ」
「ん…じゃあ、お言葉に甘えて」
「……」
「どうかした? あ、紅白観たいなら観てもいいけど」
「いえ…」
「……? そろそろ日付替わるな」
「はい」
「5、4、3、」
「……」
「2、1、0。──誕生日おめでとう、雪村」
「え?」
「あぁ、もしかして俺が忘れてると思ってた? 流石に相方の誕生日は忘れないよ」
「……自分の誕生日は忘れる癖に」
「それは良いんだよ。ケーキは冷蔵庫に入ってるから、今夜食べるとして…まぁ取り敢えず、新年の挨拶しとこうか。…今年も宜しく」
「ふふ…此方こそ」
***
ラストは関雪。因みにお蕎麦もケーキも関口の手作りです。