そう告げると顔が真っ青になる
たまらないこの逃げ場を無くした時の絶望した顔が堪らなく気持ちいい

「警察に捜査をするなと金でも渡したんだろう」
「けどお前の弟は知ってたんだよ」

財前社長の部屋に監視カメラがついていること

「今更足掻いても無駄だ」

突然俺の首筋にカッターを押し付けた真奈美は何とも言えない感情に支配されているようだった

「それともここで無実を証明してみせるか?」
「無理だよな」

「だってこれ、確実に殺してるから決定的証拠だもーん」

俺の見せた携帯には真奈美が父親を殺している映像が映っている
喜びの雄叫びを上げている真奈美の手には果物ナイフ
そして我に返り部屋を逃げ出して行く姿

「お前で間違いないよな」
「どうするつもりよ…私を警察へ連れて行くっていうの…!?」
「そんなんじゃ足りないな」

(依頼主からの要望は)

「お前を殺すんだよ」

パァン

「今日の俺の仕事、食堂の扉の鍵を閉めることしかやってないんすけど!」

帰りの車は騒がしい

『お前にはその位がお似合いだろうwwwwwザマァ!wwww』

最近入った新人の不満
それを茶化すパソコンで話すハッカー

「てめぇ…!ハッカーだから毎回仕事多いからって調子乗ってんじゃねぇぞ!!」

売り言葉に買い言葉とはこの事だ
特攻班の女も口火を切る

「うるさいわねこっちは毎日掃除とかの雑務させられて疲れてるのよ」

ハァと溜息を漏らす横顔にハンドルを握っている特攻班の男が油を注ぐ

「似合いもしないメイド服なんて着ても年は隠せないですねぇ」

私の執事服はどうです?リーダー

「何でもいい、静かにしろ」

任務は完了した
依頼主の要からの報酬は多かったが彼が何故真奈美を殺してくれと希望したのかは謎だ

「…焼肉でも食いに行くか、次の交差点を右に曲がれ」

やった!焼肉!と歓喜の声を上げるメンバーに単純だなと少し笑いを溢して瞼を閉じた


任務完了



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