(やっと見つけた)

あの日、俺の前で両親を殺したクソみたいな魔物
今もまたあの時の様に俺の前に羽を羽ばたかせて宙に浮いている

(どう殺してやろう)

雑魚共を後ろに引き連れて俺を見つめるそいつの羽を今すぐ切り落としてグチャグチャにしてやりたくなる

「何ぃ、お前俺たちのこと、一人で倒しちゃおうとか思ってる感じ?」

ケタケタと笑うそいつに言葉を発することすら面倒臭い

早く殺して

「えーお前クソガキのくせに、えーっと何だっけ?ああ、俗に言う勇者になっちゃおうとか?超勇者じゃーんw一人寂しく魔物に殺された勇者とか」

あの日の出来事に手を振るんだ

「超ダサいじゃん?」

そう言ったと同時に地面を蹴った
先程の楽しそうに俺を馬鹿にした声はどこへやら

(まずは羽を落として)
(それから…)

今は悶絶し苦しんでいる呻き声が聞こえる
俺の剣には汚らしい体液が付いて、滴り落ちていた

「汚らしい体液持ってんな、舐めろよクズ」

ただ殺すには楽しくなくて、地面に落ちたそいつの頭を踏みつけた

「誰もお前のこと助けないで逃げちまったぞ、モブキャラさん達は。どうする?」

ガッ、ガッ、と無表情で踏みつける俺を鋭い目で睨みつけてくるそいつは口からもそれを垂れ流していた

「死にたいか、それとも命乞いでもするか、どうする」

(苦しませて、殺すけど)

「て、めぇ…っぐ、ぎぃあぁあぁぁあああああああ!!」

それ以上耳障りな音を聞きたくなかったので腕を落とした

(失敗した)
(これじゃあもっとうるさくなる)

そう思いもう片方の腕も切り落とす

うるさい

右足、左足、と続けて身体から切り離してやると急に静かになった

「おい、何勝手に死のうとしてんだてめぇ」

未だに俺の足に踏みつけられているそいつは舌を噛み切ろうとしていた
その行為に酷く腹が立ったので仰向けにさせて心臓の位置に両足を乗せる
するとまた苦しげな音を口から出し、顔は真っ青になっていた

「首じゃないだけ、ましだろ、苦しいだろ、もっともがき苦しんでから死ね」

それから耳を落として、首を傷付けて

(母さんと父さんの苦しみ)
(倍にして返してやったよ)
(これで、)

何か喋ろうとしたそいつの心臓に剣を突き刺して電気を流して放置してきた

「やっと」

数時間、いや、数分もしない内に死んだだろう
まだ汚れたままの剣を近くに投げ捨てる

「二人に花を添えてあげられる」

そして近辺に咲いていたマツバボタンを摘み取って基地に戻った


|
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -