銃口が煙を吐く
目の前には腰が抜けて動けなくなった男の子死人

「…や、やめて…!私は娘に謝りたいと思って…必死にっ、ここまでポイントを貯めて来たのぉ…!!」

(くだらない)

「お前の我儘一つで今まで何人人を殺して来たクズ。もっと簡単に稼げるようにシステム変えてみたらどうだ?人間様の靴の裏舐めるとかだったら出来るだろ?餓鬼でもお前みたいなクズでも誰でも簡単に、な?」

優しく笑って見せると体をガタガタと震わせる
ほら、と顔の前へ靴を持っていくと目を背ける

「じゃあさっさと死ね」

耳を貫く鋭い音が辺りに鳴り響く
眉間を貫通した弾丸は後ろにあった写真にも攻撃を加えていた

(死んで後悔するなら後悔しないような人生を送ればいい)

写真を死人の上にそっと乗せる
もしも自分の母も今の様な状況で殺されたのだとしたら

「…同じことを繰り返すだけなのかもしれない」

大きな確信は持っているがそれを認めて歩みを止めたくない

(どうせなら自分のやりたいことをやって大きくなってほしいの)

それが母さんの意思なら

「今まで通りやればいいってことだよね…」

仕事終わりの空を仰いで俺の頬に一雫の雨が降って頬を伝った



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