「死ね」
突如聞こえて来たその言葉に思わず表情が固まる
何故何もしていない人間にそんな言葉を軽々しく吐くことができるのか
「困った学校に来てしまったみたいやなぁ…悲しいどころじゃないでこんなん」
パシッ
乾いた音
毎日こんなのが続けば学校もサボりたくなってしまうのは無理もない
(それでも俺は…何も悪いことしてない…)
ただ入学式の日に三年の先輩が虐めてた二年の先輩を庇って助けただけでこの仕打ち
助けた先輩にはお礼を言われて良い気持ちだと思っていたがその数週間後から
「毎日毎日懲りないなぁ自分達」
(眼帯がムカつく)
ものもらい酷いからや
(ポケットに手入れてるのがムカつく)
極度の冷え症や
(関西弁がムカつく)
関西人だからなんやけど!
などのムカつくのオンパレードを聞こえる大きさで喋って来る辺り本当の喧嘩というものをしたことがないのだろう