ガァンッ

「ビビッとらんで早く出てこいやゴルァ!!」

授業をサボろうと体育館のマットの置かれた準備室へ足を運んでいるといきなり人の気配

「よぉ聖くぅん」

案の定振り返ると恐らく三年だろう男が木の棒を振り上げていた

(最早凶器やろ…それはアカンて)

自分に振り下ろされるよりも前に足を蹴り上げてそれを二つに折る
そして軽く右手で腹を押すとくぐもった声を出して後ろへ尻餅をついた

「先輩、流石に武器持つなんて男らしさが欠けてますってぇ」

苦笑いを零しながら一体自分がこの人に何をしたかと考えていると横の草むらから物音を聞いた

(一人で来るわけないとは踏んでたけど)
(何で受験ちゅう大事な時期選んで来るんや)



|
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -