砂糖菓子に沈む


今日は朝から酷い雨が降っていた。天気予報ではそれほどの雨ではないと言っていたのに。

折りたたみ傘を持って行くつもりだったがあんまりにすごいので普通の頑丈な方の傘を持ってきた。でもそんな傘を差していたってほとんど意味がなくってバシャバシャと体全体を冷たい雨が襲う。寒くなって体に震えが走った。

(うー、寒い)

縮こまって歩いていたら、後ろから想い人の源田くんが来た。彼は体が大きいのと持っている傘が小さなちいさな折りたたみ傘なのではみ出てしまっている。あまりにおかしな光景にあたしは吹き出し、笑ってしまった。

「げっ、源田くんっ、か、かか肩!ひー!やばい!笑え、る、すごい濡れてるっ、」

なんて笑いながら源田くんに言ったらお前だって濡れてるから、と笑い返されたのと同時に源田くんの頬が赤くなるのがわかった。

どうしたの、と聞けば源田くんは頬はそのまま、あたしに上着を被せた。

「え、何なに?気遣い?ありがとー寒かったんだよね」

と返せば源田くんは違う、と言ってうつむいてしまった。ハテナを浮かべて源田くんを凝視するあたし。
源田くんは俯いたままプルプルと震える指であたしの服を指した。見ればブラウスが豪雨のせいで濡れてしまって中の下着が透けて見えていた。

「わっ透けてる!ありがとー気付かなかった」

とお礼を言っておく。おう、と短く返事をした源田くんは右手で口をおさえてる。なんだかそんな可愛らしい源田くんを見ていたらいじりたくなった。

「なに、源田くんって意外と純粋なのー?下着ぐらいで顔赤くしちゃって」

ニヤつきながらそう源田くんをいじる。あたしの言葉を聞いた源田くんは今までより更に顔を赤くした。その光景がおもしろくってあたしはニヤニヤ。でも次の源田くんの言葉で今度はあたしが顔を赤くした。


「好きな女の下着だから…だ!」

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砂糖菓子に沈む/源田


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