あの変な声が聞こえた夢からこの頃度々夢を見るようになった。

…今日もまた、夢を見ている。




………………

……

ん〜………あれ?ココは………

そうだ…ワシ……

僕は…


『婆様に会いに行くんだった!』

そこに居たのはフーンではなく小さい少年だった。

だが似てはいた。

黒い髪と目。可愛らしく整った顔立ちの見たことの無い服を着た少年。

その少年は笑みを浮かべてある場所に向かって走って行っている。

(どうやらワシは今……コイツ何だ…)


『婆様〜!』

目的の建物に着いたのか勢い良くドアを開け中に入って行った。

だがそこには先客の知らない男が婆様と話をしていた。


『お主は馬鹿者じゃ…何も分かっとらん。』

『Σなっ!?どうしてですか!!』

婆様の言葉に男は婆様に詰め寄る。

『お主は本当にそのおなごを愛しておるのか?わしからすればお主が愚かだと言っていた男の方がおなごを愛しておったと思うぞ?』

『何故です……何故そう言われるのですか……』

『お主は愛しておると言っておるおなごを犠牲にしておる。』



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