『………』

『…主さん』

じっと主さんを見ながら呼びかけると主さんはため息をつき頭をかいた。

『…はぁ〜、隠しても仕方ないしね〜。仕方ないから言うけど、気をしっかり持つんだよ。』

その言葉にワシは真剣な顔をして頷いた。

それを見て主さんは唇を重たそうにしながらも口を開いた。

『ビリサマの王族だよ…。』


はっ…?

ワシは主さんの言葉を聞いて唖然とした。

な、何を言って…、ワシの瞳がビリサマの王族にしかでない色をしてるって?

そんなバカな…ι

ワシが混乱していると主さんはそんなワシを見ながらまた口を開いた。

『風雨さん、あんたが最初にいた町で会った元パートナーさん?だったっけ。彼があんたには戦いはさせないと言ってたでしょ?それは何故だかわかってきたんじゃないかい?』

『え…』

元パートナー……

タグス…。

あのディアの家で言われたあの言葉。

お前は戦わせない。

…そうか……

タグスは知っていて…

ワシが考え込んでいる中、今まで黙って聞いていたハーンが口を開いた。

『あの、さ。フーンの瞳の色がビリサマの王族の色をしているって…本当、なのか?ι』

ハーンの言葉に主さんは頷いた。

『あっとその…でもフーンは違うんだろ?ιビリサマの王族だなんて…ι』

ハーンは空笑いをしながら主さんを見る。

『…おそらく違うよ。でも断言はできないね。』

主さんの曖昧な返答にハーンはため息をついて席にもたれかかった。

『私もそこまで詳しく風雨さんの事を占えた訳じゃないから何とも言えないんだよ。でも、もし風雨さんがビリサマの王族だったとしてあんたらは風雨さんから離れるのかい?』




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