『あ、フーン。』 顔を上げて声がした方を見るとハルン達が出てきた扉からハーンとリグアが顔を出していた。 『ハーン、リグア!』 カゲが嬉しそうに2人の名前を呼ぶ。 それにハーンたちも笑顔で答え、ワシらの方へと歩み寄ってきた。 『悪いな、宿を探してもらってたのに。』 そう申し訳なさそうにハーンが言う。 『別に、いい。それより…大丈夫?』 ワシは心配しながら二人を見ると二人は苦笑しながらも頷いた。 『なんとかな。』 その言葉を聞いてワシは胸を撫で下ろした。 よかった、少しは回復していてくれて。 でもやっぱり今日は早めに休んだ方がよさそうだな。 そう思っていると隣から声をかけられた。 『あんた達話してるところ悪いけど今日はもう休みな。色々と言いたいことはあるだろうけど話は明日ってことにしてさ。』 そう主さんに言われて、ワシらは素直に頷いた。 それからカードの案内で用意された部屋に行き、その日は船旅の疲れか布団に入ると直ぐに寝入ってしまった。 ……………… ………… …… ▼|戻る|▲ |