『あ、フーン。』

顔を上げて声がした方を見るとハルン達が出てきた扉からハーンとリグアが顔を出していた。

『ハーン、リグア!』

カゲが嬉しそうに2人の名前を呼ぶ。

それにハーンたちも笑顔で答え、ワシらの方へと歩み寄ってきた。

『悪いな、宿を探してもらってたのに。』

そう申し訳なさそうにハーンが言う。

『別に、いい。それより…大丈夫?』

ワシは心配しながら二人を見ると二人は苦笑しながらも頷いた。

『なんとかな。』

その言葉を聞いてワシは胸を撫で下ろした。

よかった、少しは回復していてくれて。

でもやっぱり今日は早めに休んだ方がよさそうだな。

そう思っていると隣から声をかけられた。

『あんた達話してるところ悪いけど今日はもう休みな。色々と言いたいことはあるだろうけど話は明日ってことにしてさ。』

そう主さんに言われて、ワシらは素直に頷いた。

それからカードの案内で用意された部屋に行き、その日は船旅の疲れか布団に入ると直ぐに寝入ってしまった。


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