バッタン は〜……。 中に足を踏み入れると、口を開けて見入ってしまった。 凄い、やばいかも…。 目を輝かせ、周りを見る。 この内装とか家具とか雰囲気、凄く好きなんだけど。 外装とは違う内装の良さにワシのテンションが急激に高くなったのがわかった。 周りを見ながら立ち尽くしていると主さんが声をかけてきた。 『今日はあんた達も疲れただろ?話は明日するってことにして今日はゆっくり休みな。』 その言葉にワシは素直に頷いた。 主さんの言うとおり、ワシもさっきから船旅の疲れが出てきたのか、身体にうまく力が入らない。 ワシがこうなんだからカゲはもっと疲れているだろう。 そう思いカゲを見ると案の定カゲの顔色は良くなかった。 『カゲ、大丈夫?』 ワシはカゲの頭を撫でて顔色を伺うとカゲは力なく顔を横に振った。 『ごめんなさい、お母さん…。少し疲れちゃった…』 そう言うカゲにワシは苦笑した。 『謝らなくていい…俺も疲れた、から。』 そうワシが言うとカゲは安心したように笑ってワシに抱きついてきた。 ワシは優しく抱き返し、カゲの頭を撫でていると奥の部屋から何かが割れる様な音が聞こえてきた。 ▼|戻る|▲ |