『何後ろにガキ隠してんだ?!』

っ!!!やっばっ!

今のでこいつらがカゲに意識を向けやがった!

『ふ〜ん、そのガキが大事なのか…。おい。』

いかにもリーダーぽい奴が隣にいた奴に目を向けるとそいつは頷いて一歩前に出た。

周りの奴らはそれを見ながらにやにやしてワシらを見てきた。

もっ、もしかしてこいつらカゲに何かする気なのか?!

だったら……

『ん?なんだ?コイツ俺らを睨んできてないか?』

『おーおーこんな状況でも立派に威嚇してくんだな〜。』

くそっ!こいつらの余裕たっぷりな気持ち悪い笑みに一発蹴りいれてやりたい!

いや、入れてやる。

入れたら直ぐにカゲを逃がす。

その後はカゲを逃がしてから考える。

頑張れワシっ!!

気合を入れ、ワシは周りの男たちに目を向け息を吸った。

よしっ!行くぞっ!!

そう呟き片足に力を入れたその瞬間。

『トマレ。』

ビクッ

男たちの後ろの方から発せられた機械じみた声がワシらの動きを止めた。





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