『……………はぁ〜…。』

『…お母さん…。』

不安げにワシを見上げてくるカゲに安心させるように笑いかけ頭を優しくぽんぽんと叩いた。

『行こう。』

そう言ってワシは行きたくはないが未だに騒がしい隣の部屋へと足を進めた。

…………

……


『いーやー!!』

『ラナ!いい加減にしなさい!!彼は次で降りるんですから仕方ないでしょ。』

隣の部屋の扉を開けて足を踏み入れると、そこにはハルンに必死にしがみついているラナ君とそれを必死に剥がそうとしているロサさんがいた。

『や〜だ〜!!』

『やだじゃないですって!もうこの子は〜…ι』

『っ〜!離せ!!』

『やだ!!ダーリンと一緒にいるの〜!!』

ロサさんとハルンが二人掛かりで剥がそうとしてるっていうのに剥がれないとか…

『…凄いね、あの子。』

隣でカゲが感心したようにラナ君を見ている。

『……ああ。』

ワシもそんなラナ君を見ながら頷いた。





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