えっ、あっ。そういえば知らないι

なんか流されるまま船に乗ってたけど行き先まで聞いてなかった。

ハーンは知ってるだろうから後で聞かないとι


そんなワシの様子にロサさんは首を傾げた。


『どうかしましたか?』

『…えっと……行き先はわから、ない?』

そう言ったワシにロサさんはきょとんとした表情をしたが、直ぐに眉をハの字に曲げ申し訳なさそうに笑った。

『…そう…ですか。なにやら失礼なことを聞いたようですみません。』

『え?いや、別に…ι』

『いえ、なんと言いますか。行き先のない旅をなさるだなんて、さぞやお辛いことがあったのでしょう。』

『え、いや…その…ι』

『傷心旅行、ですか…。集団でなさっているってことは色恋沙汰ではないようですね。』

『ん〜、まあ…。』

『あ、そうです!いいことを思いつきました。傷心旅行の行き先、私たちの向かう所にしませんか?』


ビクッ

な、ななな、何か今一瞬凄い悪寒が…ι

『良い!良いね!!ダーリンと一緒に観光とかして回りたいし♪』

どうやらハルンと絡みながらもワシらの話を聞いていたらしいラナ君が横から叫んで話しに加わってきた。

『ですよね〜♪どうでしょうか、一緒に。』

えιどうでしょうって言われてもな〜…ι

『……いきなり、言われてもι』

『え〜、そうですか?』

『そうです。』

コクリと頷き答える。

ワシの返答に肩を落として残念そうな表情をするロサさんにワシはふと気になったことを聞いてみた。

『そう言えば、自国って、何処?』

自国に戻るとは聞いていたがどこの国とは聞いていなかった。





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