『…………』

『…………なんだ?』

『……何故応援などする?』

『何故?………男、皆嫁…だろ?』

ワシの言葉にハルンは頷いたが美少年の方を見て眉間にシワを寄せながら睨んで言った。

『………男は嫁。だが………男女は違う。』

え〜……ι

男女ってι

『僕は男ですよ!む〜。』

そう言って美少年は頬を膨らませて拗ねてみせた。

だがそれが余計にハルンの気分を害したようでハルンの眉間の皺が凄いことになった。



『ラナ!こんな所にいたんですか!』

不機嫌顔のハルンが美少年に何かを言おうとした時、ワシと美少年の後ろから誰かが声を上げて駆け足で近寄ってきた。


『あっ!……チッ、見つかったか。』

…なんか美少年から低い声が聞こえたような〜…


嫌そうにワシの隣にいる美少年が後ろを振り返った。


『何?今取り込み中なんだけど?』

『何が取り込み中ですか!!離れないで下さいと私は言ったはずですよ!』

『うっるさいな〜。別にそんなの僕の勝手でしょ?』

仲間らしき男が息を荒くして美少年に怒っているが美少年は反省していませんと言った態度で男の言葉を聞き流している。


そんな二人をワシは呆然と見ていたら隣から伸びてきた腕に肩を引かれた。

『え?ハルン?』

『……行くぞ。(ボソリ)』

『えっ?』

小声で行くぞと言うなりハルンはワシの手を握り廊下を歩きだした。




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