ザー…

ザーザー……

穏やかな波の音…

雲1つ無い青空……


とうとうこの日が来てしまった…。

『………もう、行ってしまうんだな…。』


ワシ達の希望の寂しそうな表情……。

ワシらは今日旅立ちます。

『………いきなく、ない…。』

ワシは先の見えない旅に怯えて希望……アリカに抱きついた。

『Σっ!!な、何言ってんだ!いかねえとダメだろ!?』

アリカは顔を真っ赤にさせて抱きついたワシを両手で押し剥がした。

『うぅ〜……ι』


でもでも…ι


『アリカ……。』

『うっιι』

『アリカ…来て?ι』

『Σっ!…いっ『ダメですよ。』うっι……悪いな…ι行きたいけど無理なんだ…ι』


うぅっ、わかってる。

わかってるんだけど……。

『さあ、船が出ますよ。早く乗らないと…。』

く、コイツめ〜……。


クイクイ

『お母さん、行こ?』

うっ!ι

悪あがきしてもかわらないよねι

『はぁ……わかった…。』


ワシはため息をつきながらトボトボと船へと足を向け歩きだす。

『……アリカ。』

『ん?なんだ?』

『ありがとう…。』

『へっ?!』

『世話になった。』

ワシは力無くそうアリカに言い、アルドに向き直し。

『…貴様、覚えてろよ。』

自分が出せる一番低い声を出し、ありったけの殺意を込めてアルドの耳もとで囁く様に言った。

顔を真っ青にさせ震え出したアルドを鼻で笑い、ワシは哀愁を漂わせながら船に乗った。





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