『お母さん!こっち!!』

隣からカゲの声が聞こえたと思った次の瞬間には、ハルンの腕から抜け出していた。


あ、あれ?ι

何か簡単に抜け出せたんだけどι

ってかさっきからもう頭を変に使いすぎててしんどい!!

休ませてくれよ!


ワシが脳内で根を上げていると地を這うような声が後ろから聞こえてきた。

『お前……コロス。』

ヒッ!!ハルンさん?ιιもしや…おキレになられてます?ι

『殺せるもんなら殺してみなさいよ。そんな事したらお母さんに死ぬほど嫌われるわよ?それでも良いの?』

『か、カゲι』

カゲ、喧嘩はダメだ。

喧嘩したら確実に負けるから…ι


カゲの言葉にハルンは舌打ちをした。

『ふふ、わかったなら良いのよ。…で、言わせて貰うけど。お母さんには手を出させないから。』

『………嫁だ。』

ハルンの言葉にカゲは鼻で笑う。


『何が嫁だって?お母さんはアンタの嫁なわけないでしょ?ついでにハーン達もよ。何もかも無理矢理に事を進めるアンタには嫁なんて必要ないわ。豚とでも乳繰り合ってれば?』


か、カゲさん……?ι

って、ついでなんだ…ハーン達は。


(め、女神じゃ〜、女神がおるぞ〜)

(涙でカゲが見えね〜)

…ハーン達、ついでって言われたの気づいてないのか?ι


『お母さん!!』

『うえっ?!はい!!』

何?何か??

ドキドキと緊張しながら背筋を伸ばしてカゲの言葉を待った。



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