『待て!ハルンだけ、無理。』

ガシッ

ビクッ

ワシは最後の賭けと秤に席を立ち、アリカに向かって言葉を発した。

ら。

誰かに思いっきり肩を掴まれた。


誰に、って?

あはははは、見たくない見たくない。

知りたくない知りたくない。


ガタガタと震えながらいると知りたくないと思っている人物から耳元で囁くように言葉を発せられた。

『連れていかないとこの場で犯す。』

あっ…終わった……。



『……お、お母さん?』

固まったワシに周りはシーンと静寂に包まれた。


『フーン?ιどうした?ιまさか連れて行くとか…言わないよな?ιι』

頬をひきつらせながらワシを見てくるハーンにワシは仮面の中で泣きながら両手を上げて降参のポーズをした。

『あはは、はは……ι』

だって!だって!!

ワシだって自分の身は大切なんだもんっ!

あんなこと言われてどう否定しろって言うんだ!


ガタガタと震えながらいるワシにハルンはどう思ったのか抱き締めてきた。




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