シグアの言葉にロウは真剣な表情をしてシグアを見る。 『今、フーンはオナゴじゃがココに来た時は男だったんじゃ。』 それを聞いてロウは口を開けて驚いた。 『はあ?男だったって何だよそれ…。』 信じられないでいるロウにシグアはため息をつき。 『奴は何故か男になったりオナゴになったりするようじゃ。だがオナゴでいる期間は短いじゃし。これからどんどん短くなっていくじゃろう…。』 『…………』 シグアの言葉を聞いて無言になったロウにシグアはじっと見つめながら言った。 『じき、奴は男になる。そうなれば奴はここを出ていくじゃろう。』 『は?何で出ていくんだ?』 意味が分からないと言った顔でロウは見てきた。 『…フーンは元々何か別の目的があるようでな。じゃから長くこの場におれんのじゃ。』 それを聞いてロウは驚いた表情をしたが直ぐに何かを考えてる表情に変わる。 『………ハーンもフーンに着いていくのか?』 『…着いていくと言うより着いていかす。』 ハーンは少し難はあるが、何らかの役にはたつじゃろうしの。 『…………じゃ、俺も着いていく。』 『…本気か?』 真剣な目をしてロウを見る。 『ああ、本気だ。』 シグアの言葉に真剣な目して頷いてみせた。 そのロウの言葉と表情を見てシグアは内心笑みを浮かべた。 これでこやつらの事をリグアに見るように言えば少しは安心じゃな。 リグアも子供じみた奴じゃがやることはやる奴じゃから。 『あ、そうそう。俺らは一族から追放されてるから何もしないぜ。ってかしたくない。だから安心しろよ。』 少し声を小さくしてそう言い苦笑しながらロウは月に目を向けた。 その瞳は悲しみが帯びている様に見え、シグアは少し驚きながらも同じように月に目を向けた。 ▼|戻る|▲ |