ワシは無我夢中であの後家を飛び出し走り続けた。

息も絶え絶えになり走る足を遅めていき、立ち止まった。

ハァハァハァハァ

何で………。

何故タグスが彼処までワシが戦わせる事を拒否するのかが分からない。

何故あんな顔をしてワシを見るのかが分からない。

……自分の身を守る術を身につけては駄目なのか…?

何で………。



それから随分と時間がたち。

ワシはもう息が整い、何もするでもなくぼ〜っと空を座って見ていた。

ワシは何でこの世界に来たんだろう……。

今までの周りの話しとか聞いていたら大体考えて見れば辿り着く、柱の存在。

………ワシに何か関係があるのか…。

もしかしたらあの夢が言っていた、柱を助けるため?


……は…………。

馬鹿馬鹿しい…。

ワシは…ディアがいなかったら恐らく死んでただろう身だ。

だが今はそのディアがいない。

………ディアがもし、本当に捕まっているのであれば。

助けたい。




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