「あっ!吉本さん!!」 「久留夏、久しぶり。なんか相変わらず振り回されてるみたいだな♪」 笑いながらそうオレが言うと不服そうにしながらも頷いた。 「はぁ〜、本当にいい迷惑ですよ。」 「はは、ん?久留夏はウエディングドレス着ないのか?」 見れば久留夏は普通のスーツを着ていた。 「着ません。(キッパリ」 「え〜」 「着る意味が分かりません。私は着たくありませんし、もし見たいというのであれば…」 Σっ!! 「い、あ、べ、別に見たいって訳じゃないぞ?ιうんうん。只この流れなら着させられてそうだなって思ってさι」 久留夏の不穏なオーラに慌ててそう言い一歩後ずさった。 「…………まあ、着させられそうにはなりましたが!ですが!!私とてやられてばかりではありません!!」 「お、おう!!ι」 「私は片手に朝御飯を持ち、奴(ボソリ)はウエディングドレスを握りしめて昨日は1日睨み合いをし、見事私は勝利を勝ち取ったのです!そして今の私の姿があるのです。」 息を荒くして必死に久留夏は和に一歩、また一歩と近づきながら力説した。 それはもう必死に。 涙を流しながら。 「…………本当に着たくなかったんだな…ι」 頬をひきつらせながらオレは両手を突き出して久留夏に言った。 ▼ ▲ |