「まあ、これから同じ会同士。自己紹介といくか。オレは吉本 和だ、宜しくな。」

あ、一応被りもんはずしといた方がいいか。

そう思い馬の被り物を外してお兄さんに握手を求め手を差し出した。

「…………………」

馬の被り物を外して和の素顔がさらされそれを見たお兄さんは又もや固まった。

「…………どうした?」

不思議そうにお兄さんを見る和にやっと我に還ったお兄さんは慌てて和の手を握り。

「わ、私は霧島 礼二(きりしま・れいじ)だ。こっちこそ宜しく頼む。」

何故か顔を赤くして俯きながら握手をしてきた礼二に不思議に思いながらもフと握手をしている腕時計が目に入りその時間に固まった。

礼二は握手をしていた手がいきなり強張ったのを感じ不思議に思い顔を上げて見れば、目を見開いて口をパクパクさせた和がいた。

「…?どうかしたのか?」

顔をしかめて和を見れば、和はハッっと我に帰り握手していた手を離して腕時計を礼二に見せるように突きだし。

「…………遅刻だ…」

オレの言葉に礼二も腕時計の時間を見て顔を青ざめた。

「い、急がなければ!!ι今からでも間に合うはず。それでは、吉本!また。」

慌てて礼二は走り去った。















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