あれから今は無言でオレらは走っているんだが… 何かと久留夏がオレをチラチラと見てくる。 正直、今は急いで向かって貰いたいんだけど…… 仕方がない。 そう思って走っていた足を止める。 「…どうかしましたか?」 いきなり立ち止まったオレに不思議に思ったのか久留夏も立ち止まりオレを見てきた。 「…………さっきからどうした?オレをチラチラ見てきて。」 ああもチラチラ見られたら気になって走る速度が落ちてしまうだろ。 「あ、いや…その〜……ιι」 オレの問いに慌てたと思ったらもじもじし出してオレをまたチラチラと顔を赤くしながら見てきた。 「………何なんだ?」 少し呆れながら久留夏を見ていると意を決したのか顔をバッとオレに向けて口を開いた。 「あ、の!吉本さんの方の理事長さんとその…吉本さんは………………付き合ってるんで……すか?や、やっぱり野暮な事聞いてすみません!!ι忘れて下さいιι」 そう言って顔を真っ赤にさせて慌てている久留夏を見ながらオレは頭にハテナを浮かべて固まっていた。 ▼ ▲ |