〜理事長ズ〜


「………アレは凄いね〜…」

「だろ?」

糸湖は二人の後ろ姿を見ながらボソリと言い、何故か珀斗は胸を張って自慢気に笑っている。

「やらんからな。」

いつまでも見ている糸湖に釘を差し置いてあった飲み掛けのコーヒーを飲みだし。

「ぶー、ケチ。」

珀斗の言葉にやっと顔を戻して拗ねたようにテーブルに顔を押し付けた。

……………

………

久留夏と台所に来たオレは手始めに何があるかと冷蔵庫や棚を見て回った。

「…あの……何をされているんですか?」

ん?

「何って、何があるかと見て回って要るんだが。」

久留夏の方を見ずに材料を眺め、何を作るかを考えた。

「…………え、適当で良いのでは?」

……………は?

「適当?」


ギギギギギ…

っと久留夏の方を見れば。

「だって食べるのは私達では無いんですから気にする必要無いでしょ?」

ニッコーっとキラキラしたオーラを放ちながら久留夏は言ってきた。

「だが……それでは奴等は食べないのでは……」

頬をひきつかせながら久留夏を見れば。

満面の笑みで

「食べないとか……食べさせますよ。」

………………白い子かと思っていた………

オレと同じで苦労人かと思っていたのに……

少し遠い目をしていると久留夏は

「こういう所でストレス発散をしないと血を吐いて倒れてしまいますよ。」

そう言いながらぶつ切りに魚を切って行っていた。















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