「なあなあ!」

フイに声を掛けられ声がした方を見たらさっき前を歩いている男を止めた男がいた。

「お前何でんなもん被ってるんだ?」

そう言ってオレの被っている馬の被り物をツンツンとつつきながら聞いてきた。

ん〜、どう言うか……

「コレは理事長に……なι」

当たり障りなく言っておくか。

「向こうの理事長に被れって言われたのか?!」

そいつは驚いた様に大きな声で言うから周りの奴等も少し興味を持った様にチラチラとオレを見ているのが何となく分かる。

「う〜ん…言われたと言うかだなι今日の朝、目を覚ましたら部屋の床一面に馬の被り物が大量に生えててな。そしたら理事長からメールが来て何やらコレをつけて新入生達に会いに行けみたいな文が書かれていて…」

ちょい嘘つきエピソードを言うかな…

面白くなって来た!

少し落ち込んだ風に言いながら

「会ったさ会ったともさ。今日、どんだけ生徒達を固まった姿を見たか…このイベントの事だっていきなりメールで電話で話したいことが有るから電話してとか書いて送って来たと思ったら役員の奴に理事長室までオレを連れてくる様に使いを出すわ。そんで話を聞き終わったのは今から約三時間前………何考えてやがんだあの馬鹿野郎めが……」


ゴゴゴゴゴ…


「Σっ!!!ι」

和から恐ろしく黒いオーラが出たのを見た周りの奴等が足を止め息を飲み唖然と見ているのを気が付いた和は被り物の中で笑い。

「まあ、楽しかったら良いんだけどな?クスッ」

そう言った和は先程のオーラが嘘の様に軽い感じのオーラに変った。

「……………そ、そっかι」















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