※裏有り注意

「や、あ、ぁあっ…」
いつもの静雄とは違う声が聞こえてきて、静雄を見ると挿れられているところだった。
静雄の色っぽい声を実は聞いたことがなかった。聞こえてくる前にサイケが僕にヘッドフォンをさせるから。だから初めて聞く静雄の声に、僕は少なからず興奮していた。
いつも声が低い静雄も、あんな高い声出せるんだ…
「つがる?俺に集中してよ?」
「ふにゃ!」
猫耳や尻尾を掴まれれば無意識のうちに猫語が出てしまう、すごく恥ずかしい、サイケだけじゃなく、臨也や静雄にも聞かれてるから。
「シズちゃん、ここ見て?たくさん精液が出てる…そんなに気持ち良いの?…淫乱。」
臨也が静雄に向けた言葉に、無意識のうちにお尻に力を入れて締め付けてしまう。
淫乱…その言葉をつい最近知った。サイケが教えてくれないから自分でネットで調べた。それからというもののその言葉を聞いてはエッチな気持ちになる。
「…いざやの言葉に反応しちゃったの?」
「っにゃ、あ!」
突然、サイケが僕の良いところを突き上げたから否応なしに喘ぐ。先程まで止まっていたのに、それから徐々に律動が激しくなる。
「ぁ、ふぁ、やぁんっ!」
「何に感じたの?声?それとも言葉?声なら、いざやと僕は同じような声だからいつも感じちゃうはずだし…精液?それとも…淫乱?」
言葉に反応してしまい、またお尻に力を入れてしまう。
ふとサイケを見てみると、、顔に嫉妬という感情が浮かんでいる。
「…もしかして、意味を知っちゃったの?」
「はうっ…ごめ、なさ…ぁん、ひっ、はあ…っ!やぁん…にぅ…!」
「ホント、淫乱な猫ちゃんだね!僕困っちゃう。」
さっきまでいいところを突いていたのに、いいところを外すように中を抉り始めたから、変化についていけず開いた口からは喘ぎ声が漏れる。
それに加えてサイケが優しく尻尾を握ってくるものだから快楽の波が僕を襲う。
「しゃ、いけ…もぉ…!」
快楽が高まり頭の中が真っ白になり、快楽を与えてくるサイケのことしか考えられなくなってくる。
この空間に僕とサイケしかいない、そんな風にも思えた。
「イッてもいいよ、つがる。」
腰を掴んで根元まで埋め込まれ、あまりの快楽に仰け反り達した。
しかしいつもの、中が満たされるような感覚がいつまでもこない。
「にゃっ…さいけ…?」
「んー、」
もう一回、とサイケの形のいい唇から紡がれ、僕は少しだけ尻尾を振った。
イキすぎて気絶してしまった僕はサイケの腕の中で目を覚ました。
サイケはしゅんとした顔で僕の顔を覗き込んでいた。さっきまで少し意地悪そうな、そう、臨也がいたずらをするときのような表情をしていたサイケがそんな顔をしていたから思わず笑ってしまった。
「ほんっっっっと考えられねぇ。一度死ねよこのノミ蟲野郎。もうテメェなんか蟲で十分だ。潰していいか。」
「し、シズちゃあん…っごめ…いたたたた、シズちゃん、本当に痛い!」
声が聞こえた方を見ると静雄が眉に皺を寄せながら臨也の腕を掴んでいた。
静雄は何に怒っているんだろう?と首を傾げていてふと気付く。
「僕の声…いざやとしずおにも、聞こえてた…?」
「声だけじゃないよ!」
「…さ、さいけのばかあぁ!」
先ほどまでしていた行為をいくら家族みたいなものとはいえ他の人に見られていたなんて。考えただけで恥ずかしくなる。
「ごめんね、次はちゃんと二人きりのときにしようね。」
「…ん。」
サイケがちゅっとキスしてきたので僕もサイケにキスをする。仲直りのキスだ。
「つがるは猫耳が生えても生えてなくても可愛いー!僕、つがるにメロメロだよぉ!」
そして苦しいくらいに抱き締められて。サイケの言葉に思わず笑みが浮かぶ。普段の僕も好きって言ってくれたから…嬉しくて僕もサイケを抱き締めて耳元で囁く。にゃあ、と。
「痛いってばシズちゃん!骨折れる!」
「あん?骨?蟲には骨がねぇだろ。」
「いつまでそのネタ引っ張るつもり!?津軽、サイケ、助けて!」
臨也と静雄も、仲直りのキスしたらいいのに。そんなことを考えていたらサイケに腕を引っ張られた。
「つがる、行こ!」
サイケに引っ張られるままに寝室から出る。いいの?臨也を助けなくて。
「サイケ!この薄情者ー!シズちゃん、プリンあげるからああぁ!」
(いざや、大丈夫かなぁ?)
(大丈夫だよたぶん、それより僕を見てよ!)
(にゃああっ!)

END

1000hit企画にくれーぷ様にリクエストし、書いて頂いた臨静+サイ津でございます!
幼児化や猫化も私の大好物でございます!←
くれーぷ様、ありがとうございます!
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テーマ「人外ファンタジー」
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