※『ショタコンじゃない!シズコンだ!』、『小さくても大きくても可愛いものは可愛い』の続編。

Q.朝起きたら猫耳と尻尾が生えていました。どうしますか?
A1.引きちぎる。
頭に違和感を感じて鏡の前に立つと、頭から金色の猫耳が生えていた。お尻からは尻尾が生えていた。
この前は幼児化して、今度は猫化か。やはりあのノミ蟲の仕業じゃねぇのか?アイツは幼児化も猫化もしてなかったし。今日にでも問い詰めてみるか。
この家にはサイケ、津軽、そして臨也がいる。サイケや津軽ならまだしも、臨也に見つかったら厄介なことこの上ない。
よし、引きちぎろう。
まずは耳を引っ張ってみる。神経は通っているらしくとても痛い。尻尾も引っ張ってみるが痛い。
仕方ない、別の方法を考えてみよう。
A2.隠し通す。
ちぎれないなら仕方ない。尻尾はズボンの中に入れて、耳は帽子をかぶる。よし、これで完璧だ。
でも違和感がある。耳に解放感がないと、なんか、嫌だ。気持ち悪い。
なんかウズウズしちまう。帽子とりたい。
諦めて帽子をとった。
A3.隠し通す。part2
こうなったら仕方ない。
布団を頭からかぶって隠すことにした。これならなんとかなりそうな気がするし。
「…ん…さむ…シズちゃん?布団…俺にもちょうだぁい…」
臨也が甘えるような声を出して布団を引っ張ってくる。今は何としてでも布団を渡さねぇ。力では負けねぇから、あとは布団が耐えてくれたら俺は隠し通せるんだ。
布団、ごめん。耐えてくれ。
「シズちゃん…どうしたのぉ?」
今度は布団に入って来ようとしてくる。止めてくれ。
「つがるかわいいぃぃぃ!」
「うにゃあっ!」
サイケと津軽の寝室から声が響いた。何だ?廊下をぱたぱたと歩く音が聞こえてくる。
「…朝から騒々しいね。」
俺たちがいる寝室のドアが大きな音をたてて開けられ、サイケの声が聞こえてきた。
「いざや、グッジョブ!」
「は?」
「うにゃああ…っ」
津軽の小さな声が聞こえてくる。もしかして、津軽も猫化してるのか?前、俺と津軽は一緒に幼児化したし…
「津軽…な、何、それ、可愛いんだけど…」
「にゃう…」
「…いざやの仕業じゃないの?」
サイケと同じこと考えていたらしい。サイケと津軽は俺とシズちゃんの子ども、という臨也の言葉が思い浮かんだ。まさに以心伝心。
「シーズーちゃーん。」
臨也のいやらしい声が聞こえてきて、嫌な予感がする。
布団をしっかりと掴んでいると、暗かった視界が明るくなる。目の前に漂うは布団の羽毛。ナイフを持ってニヤニヤしている臨也。
ああごめんな布団。責めるなら臨也を責めてくれ。
切り刻まれた挙げ句、鼻血で真っ赤に染まるなんて、可哀想にも程がある。
A.平和島静雄と津軽が猫化したならとりあえず俺に見せなさい。
つがるはだめだよ!

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -