にしても、シズちゃんも津軽も随分と小さくなってしまったものだ。今の二人の身長110cmくらい。
津軽は元々小さかったからそこまでではないが、シズちゃんにいたっては幼児一人分が消えてしまったから、いつもよりも弱く儚く、脆い存在に見える。
「しずお、ちっちゃい!」
「いまじゃ、つがるとおなじしんちょうだな…」
「おなじ、おなじ!」
外見だけでは津軽とシズちゃんの区別がつかない。二人が喋らなかったら服と表情で見分けなければいけない。それくらい二人は瓜二つで、まるで双子のようで。
津軽がシズちゃんにぎゅーっと抱きついている状況も、双子のお兄ちゃんに抱きついているように見える。
小さい金髪天使たちがいちゃいちゃしてる。
「いざや、はなぢでてるぞ。」
シズちゃんが包み隠さず軽蔑の眼差しを向けている。だって仕方ないじゃない。俺はシズコンだもの。シズちゃんと、シズちゃんに似ている津軽を見たら勃起する。これ、自然の摂理。ノープロブレム。
「でも、何でこんなことになったんだろう?」
サイケが津軽を抱き締めると、津軽は「さいけがおっきぃー」とほわほわした笑顔でのほほんと言った。シズちゃんと違ってふわふわしてるから津軽は可愛いんだよね。
「かわいくなくてわるかったな。」
やだなぁ!シズちゃんは俺のツボを突くのが上手いんだよ!シズちゃんは津軽と違ってふわふわしたり笑顔になることが少ないけど、たまにデレるからデレが破壊力抜群っていうか。
とにかく、けしからんってこと。
「いみわかんねぇ。」
ほら今だって、トゲがあるような言葉を言っても顔がすごく真っ赤だし。
「シズちゃんってホントツンデレだよね。」
「うわっ!」
シズちゃんを抱き上げると、驚いたような声をあげて落ちるまいと俺の服を掴んだ。
シズちゃんが小さくなった今だからこそできることだよね。俺の服を掴んで大人しくしているシズちゃんが新鮮で可愛い。頭を撫でてあげると肩口にぽすんと顔を埋めてきた。
何この子かわいい。
「えへへ、つがるー!」
「やぁ、さいけ、くすぐったい!」
サイケも小さい津軽をとても気に入ったらしく、ぎゅうぎゅうと抱き締めて頭をぐりぐりと押し付けている。
「何で小さくなったのかわからないけどさ、シズちゃんがずっとこのままでも俺がお世話してあげるからさ。」
「うるせぇへんたい。」
とか言っても、ツンデレなシズちゃんはやっぱり顔を赤くして。もっと素直になればいいのに。
「もとにもどったら、かくごしてろよ!」
眉間にシワを寄せながら小さくて可愛いシズちゃんはそう言った。
俺はその時はまだその言葉の意味を理解していなかった。
「さいけ!戻った!」
翌日、津軽を見ると津軽は元通りになっていた。
小さくても良かったけどやっぱりいつもの津軽が一番可愛いや!と思いながらリビングに出ると、
「し、シズちゃん、」
「黙れ。」
臨也と元通りになった静雄が居た。ただ一ついつもと違っていたのは、何故か臨也がお姫様抱っこされているということだった。
「シズちゃん、どうしてこんなことするの?」
「……。」
「シズちゃんってば!下ろしてよ!」
「嫌だ。」
僕が思うに、大人にもなって男に抱き上げられたのが屈辱的だったんじゃないかな。
だからきっと、臨也にどれほど屈辱的かを思い知らせたかったんだと思う。
「しずおも元通りになったんだね!しずお、僕も!僕もその抱っこしてぇ!」
「ああ、今夜やってやる。」
「やったぁ!」
「え?もしかして夜までこのままなの?」
とりあえず、津軽をお姫様抱っこできるように今から筋トレをしようと思った。
(あ、シズちゃんの可愛らしい乳首が目の前にある!)
(弄ったらこの状態で外に出る。その後投げ飛ばす。)
(すみませんでした。)

END

1000hit企画にくれーぷ様にリクエストし、書いて頂いた臨静+サイ津です!
ちっちゃくなった静雄と津軽が物凄く可愛いです!
くれーぷ様、ありがとうございます!
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