『side静雄@』

てめえなんかに言われなくても、俺が1番わかってんだよ。

「逃げんなっ!このノミ蟲野郎っっ!!」

標識を軽々と振り回せる、こんな力…。

「くそっ、何処に行きやがったっ!」

ああほら、ちょっと手を付いただけなのに、壁にひびが入りやがった。

「っぃいいいざああやああああっっ!!」

なのに、バケモノの俺はノミ蟲1匹を何時まで経っても殺せねえ。
高校ん時からずっと殺り合ってんのによぉ…っ!
…高校ん時から、か…。
あんな野郎とまさかこんな長い付き合いになるとはな…。

〜〜♪

「ん?…あ、トムさん、…はい、はい、すんません。」

そうだ、まだ仕事中なんだ。
何時までもノミ蟲に構ってる暇はねえ。
あんな野郎に、構ってる暇はねえんだ…。

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