『side臨也@』

俺は人間が好きだ、愛してる!
それは今も昔も変わらない。
たとえどんなに極悪でも馬鹿でも、俺にとっては愛おしい。
そう、アイツ以外は…。

「いぃぃざあぁぁやあああっ!!」

ああ…まただ、また邪魔された。
今まさに起きようとしていたカラーギャング達の小さな抗争が、アイツの怒声が響いた事で不発に終わった。

「池袋にくんなっつってんだろおおおっ!!」
「やだなぁシズちゃん、せっかくのお楽しみを邪魔しないでよ。」
「知るかっ!殺す殺す殺す殺す殺すっ!!」

何時も通り物騒な単語を連ねる、人の形をしたバケモノ。
俺が唯一愛せない存在。
まあバケモノなんて、博愛主義の俺でもお断りなんだけどね。

「あ〜怖い怖い、悪いけど俺、バケモノなシズちゃんの相手をしてる暇無いからさ!」

シズちゃんが攻撃を仕掛けてくる前に、俺は走り出した。
まあ当然シズちゃんは追ってくるんだけどね。
全く、嫌になるね。

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