◇名津&冬夜の場合
カラ〜ン
中に入ると、ハロウィン一色な店内。店内の視線が僕らに集まる。
「雛?黒羽くんも?」
僕らを見た名津は不思議そうにしていたけど、もう一人のバイト君は、
「あ〜!雛くん、可愛い〜♪にゃんこちゃんだね。」
(冬夜は雛がにゃんこだとは知りません)
「とりくあー、とりとーー!」
すでに今日は何度も言ってるからか慣れたように言葉を紡ぐひーくんは自信満々や。(一度もちゃんと喋れた事はないけどな)
すると一気に店内がざわめくき、
「「「可愛い〜♪」」」
店内のあちこちから、絶賛の声。ひーくんは、ここでも人気者なんやな。うんうん。
「雛くん、おいで〜」
「にゃんこちゃん〜」
と声をかけられる度、ポテポテ近付いていくひーくん。一周して戻って来る頃には両手いっぱいのお菓子が。
「良かったな、雛。ほら、俺からも。」
と、名津は可愛らしいハロウィンにちなんだパンプキンのパンをひーくんに渡した。それを見てキラキラと目を輝かすひーくん。
「はい、僕からも。」
バイト君は、(あ、冬夜やって!後で自己紹介されたで〜)ふわふわなマシュマロを渡した。
「みんな、ありがと。ぼく、しゃあわせなの。」
と可愛らしくぽやぽやとハニカムひーくん。余りのその愛らしい仕草に店内全員の声がハモった。
「「「萌え〜〜」」」
皆の気持ちが一体となった瞬間やね〜。
さ、次はっと…。ちゃっちゃ行くで〜。
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