◇暁良&柳瀬の場合
「トリック・オア・トリート(Trick or treat)!」
「とりとーーー!」
バンッ!と、扉を開けて叫ぶ僕とひーくん。突然の事に驚く中の2人。が、僕らの姿を見て驚きは微笑みに変わる。
「黒羽〜。突然どうしたの?雛くんも一緒で、お揃い?可愛いね〜!」
そういうと、ニコニコしながらあきくんが僕らの前に来て、なでなでと、ひーくんの頭を撫で回した。すると、やなさんも、
「そっか、今日はハロウィンか。」
うんうんと頷いている。そしてふと何かを思いついたように、近くにあった物を掴み、僕らの目の前に差し出した。
「あ〜〜!柳瀬、ちょっと、それ俺のだろ!?」
と、何か叫んでるあきくんに、
「いいだろ別に。そういうイベントなんだから。意外とケチだな、お前。それとも…黒羽に悪戯されたいのか?」
ニヤリと笑いながら言う、やなくんの言葉に、途端に青ざめぶんぶん首を振るあきくん。
て、また僕か!なんやねん皆。僕、どんなイメージやねんちゅう話やわ!
「ほ〜ら、可愛いにゃんこにあげるよ。」
さっきあきくんに見せた意地の悪い笑顔ではなく優しい笑顔でひーくんの頭を撫でながら手の中の包みをひーくんに渡した。あ、僕ももろたよ。中身は綺麗で美味しそうなクッキーや!
「ありがとぉ。あっくん!ゆうくん!」
ひーくんの蕩けるような可愛い笑顔に、2人もメロメロやな〜。さっすが、ひーくんやな。
さっ、次行くで〜。
.
[ 3/8 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]