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びっくりした!?
だって…、だって…、俺の腕の中にいる雛くんが縮んじゃってるんだもん!!今の雛くんは、1歳くらいだ。なんでですか〜〜〜!?
1人今の出来事が理解できずにパニックを起こしていたら、腕の中にいる雛くんがギュウッって、俺の胸の所を小さな手で握ってきた。か、かわっっ!て!?違う、違う!そうじゃなくて。そんな事よりもと。慌てて抱き起こそうとしてまたびっくりした。
熱い…!?身体が、あり得ないくらい熱くて昨夜よりも確実に熱が上がってるのがわかる。これ、ヤバくない?とりあえず、しっかり抱え直してから雛くんの顔を覗き込んだ。
『ひ、雛くん?』
声をかけて見るけど返事がない。それに酷く呼吸が荒い。て、いうか…荒いんだけど弱々しくて、つまりはハッハッと小さく小刻みに呼吸してる感じ。ちゃんと息が出来てるのか心配になるくらいに辛そうなのが見ていてわかる。
少しでも楽になるようにポンポンって、背中を軽く叩いて撫でさすってあげながらこれからどうしようか考える。どうしよう!どうしよう!俺の頭の中は大パニックを起こしていた。もう、二日酔いなんてどっかに吹っ飛んでしまったよ。病院に行かなきゃと思うけど雛くんの猫耳を思い出してダメだと思う。こんな姿見せられない。モルモットにされてしまうよ。
ペットクリニック…?って、頭に浮かんだけどバカか俺は!?もう、パニック過ぎて一人頭であれこれ考えながらいい考えが浮かばなくて。オロオロしているだけだ。そんな事をしてる間も雛くんの熱は上がってるようで、
『ふ…ャぁ…、』
弱々しい声で、鳴いた。
『雛くん!?』
大丈夫なの?目を覚ましたというか、うっすら涙の潤む瞳で俺を見ていて、
『っぇ…にゃ…ぁ…ッ』
苦しいのか、胸に顔を埋めスリスリしながら
『ぅ、えっ…ぇ……、ケホッ』
時折、小さく鳴きながら、咳こんでいる。でも、ほんと全てが弱々しい…。大泣きしてくれたらまだ安心できると思う。今はきっと泣けない位辛いんだろう。
あぁ…どうすればいいんだろう。俺がしっかりしなきゃいけないのに。何もできない自分が情けなかった。
ごめんね、雛くん。