◇5

この1年間、自分の気持ちを整理する事ができなかった俺は、彼を知らず知らず避け続けていた。
 
今までみたいに当たり前のように2人でなんかいられずに、楽屋に居ても落ち着かない。だからピンの仕事を目一杯いれ忙しいのをいい訳にいつも入りはギリギリにしていた。それを寂しそうに、夕姫が見てたのも知っているし、護が何かを言いたそうにしてるのも知っている。
 
そして、俺達が別れて夕姫が護と付き合っている。その詳しい事までは解らなくても今のこの状態で、ある程度感じ取ってるであろう他のメンバーの2人。何も聞かないでいてくれる2人にも申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
 
TVの中でだけは、なんとか今まで通りにを心掛けた。ただ…、今までみたいなスキンシップは無理だったけど。
 
でも、もう多分自分も、メンバーも…
そして夕姫も…。きっと限界だから。この自分のせつない想いを封印する。そう決めて、俺は1年振りに彼に連絡をする事にしたんだ。


prev * 22/40 * next
+bookmark
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -