◇6
――なんか…、
雛くんが何を食べるかなぁ?
と、思ってイロイロ考えていたら、あれもこれもと買い過ぎてしまった;
喜んで食べてくれるかなぁ?
ちょっと、美味しそうに喜んで食べる雛くんを想像してニヤケながら……
急いで家に戻った。
『ただいま』
て、言っても誰も出てこないけど…
そう、一人ツッコミしていたら
パタパタパターーッ
と、もの凄い勢いで、雛くんが走ってきて、ポスッ!?
と、俺に抱き着いてきた
( ̄□ ̄;)
えっ!!
何?!
必死に俺にしがみつく姿は可愛いんですけど…
状況が読めない……。
『どうしたの?』
そう聞いても
『………』
フルフルと頭をふるだけで答えなぃ。
ギュゥッと、俺の服をつかんで離さず顔を押し付けるバカリの彼。
『よっと!』
両脇に手を入れて持ち上げた。
自分と目線が合う高さまで持ち上げる。
ビックリした彼の大きな目。
バチッと目が合うと、ただでさえ潤んでる瞳が、
もう今にも涙がこぼれそうで…
えーーっ!
なんでΣ(゚д゚)
とりあえず、ポンポンと背中を叩きあやしながら、そのまま抱えてリビングに行くと、ソファーに彼をそっと下ろす。
『ちょっと待っててね。』
今、買ってきた荷物を持ってこようと玄関に向かおうとすると、俺の服の裾を掴んでトテトテと、着いてくる雛くん…
いや、可愛いいんですけど、ほんと、どうしたの???