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――…お腹も満たし、
またウトウト眠りそうな雛くん…
ちょっと、雛くんを観察してみた。
小さい子…て言ってるけど、実際は幼児って訳ではなく、4、5歳位かな?
仕種や喋りが彼を、もっと幼く見せてしまうんだけどね…
気になるのは、やはりこの猫ミミとシッポ。
本物みたいなんだけど…
なんなんだろう?
この子、人間じゃないのかなぁ?
お母さんとかいないの?
今、捜していたりして…
そしたら、俺は誘拐犯なんだろうか……
そう、アレコレ考えてる間に雛くんはまた眠ってしまったよう。
よく寝るなぁ…
ホント、猫みたい…。
そんな事を考えながら、雛くんを見てると自分までウトウトしてきて、そのまま眠ってしまった。
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『ん……、苦しい…;』
何だか、胸が圧迫されて苦しい。
ハッとして、目覚めると…
雛くんが俺の胸の上に登って丸くなって眠っていました;
く、苦しいです…
ひなっさん…;
よく、こんな安定感がなさそうな体勢で眠れるなぁ…
と、呑気な事を考えていたが、やはり胸に乗られると苦しい訳で、そっと起こさないように身体を支えて、ゆっくり横にずらし自分の身体から下ろした。
うん、軽いな。
いや、重いは重い。
でも、見た目よりは全然軽いの!
解るかなぁ?
そう、見た目的には20`近くはありそうだけど、実際は半分位?
例えるなら、ちょっとデカイ猫くらい?
て、彼が猫みたいだからそう思うだけか(笑)
にしても、あまり体重を感じさせない…
不思議…
――今、何時なんだろう?
そう思い時計を見たら、12時を過ぎていた。
あ…
お腹空いたな…;
雛くんには、ご飯食べさせたけど、俺そういえば食べてないわ。
なんか食べよ。
そっと雛くんを起こさないようにベットを降りて台所に行って、何かあるかな?
と、冷蔵庫を見るけど何もない…。
―仕方ない…
なんか買ってこよう。
簡単に着替え、財布を持って、近くのスーパーまで買い物にむかった。