◇5
――…お腹も満たし、
またウトウト眠りそうな雛くん…

 
ちょっと、雛くんを観察してみた。

 
小さい子…て言ってるけど、実際は幼児って訳ではなく、4、5歳位かな?

 
仕種や喋りが彼を、もっと幼く見せてしまうんだけどね…

 
気になるのは、やはりこの猫ミミとシッポ。
 
 
本物みたいなんだけど…

なんなんだろう?

この子、人間じゃないのかなぁ?

 
お母さんとかいないの?

今、捜していたりして…

 
そしたら、俺は誘拐犯なんだろうか……
 
 
そう、アレコレ考えてる間に雛くんはまた眠ってしまったよう。
 
 
よく寝るなぁ…
 

ホント、猫みたい…。
 
 
 
そんな事を考えながら、雛くんを見てると自分までウトウトしてきて、そのまま眠ってしまった。
 






―――――――――――――
―――――――


『ん……、苦しい…;』
 
 
何だか、胸が圧迫されて苦しい。

 
ハッとして、目覚めると…

 
雛くんが俺の胸の上に登って丸くなって眠っていました;

 
く、苦しいです…

 
ひなっさん…;
 

よく、こんな安定感がなさそうな体勢で眠れるなぁ…
 
 
と、呑気な事を考えていたが、やはり胸に乗られると苦しい訳で、そっと起こさないように身体を支えて、ゆっくり横にずらし自分の身体から下ろした。

 
うん、軽いな。
 
 
いや、重いは重い。

 
でも、見た目よりは全然軽いの!

解るかなぁ?
 
 
そう、見た目的には20`近くはありそうだけど、実際は半分位?

 
例えるなら、ちょっとデカイ猫くらい?

 
て、彼が猫みたいだからそう思うだけか(笑)
 

にしても、あまり体重を感じさせない…

 
不思議…
 
 
 
――今、何時なんだろう?

 
そう思い時計を見たら、12時を過ぎていた。
 

あ…

お腹空いたな…;

 
雛くんには、ご飯食べさせたけど、俺そういえば食べてないわ。

 
なんか食べよ。

 
そっと雛くんを起こさないようにベットを降りて台所に行って、何かあるかな?

と、冷蔵庫を見るけど何もない…。
 
 
―仕方ない…
なんか買ってこよう。
 
 
簡単に着替え、財布を持って、近くのスーパーまで買い物にむかった。
 
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