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激痛

喰われた腕から体へとかけ走る激しい痛み
体の中を、血管の中何かが動きめいてるような感覚
あまりの痛みにうめき声をあげるがあげたところでなにも変わらない。
どんどん広がっていく痛みに逃げ出したいと思う、このまま意識を失ってしまいたいと。
しかし、わかっていた、もしもこのまま落ちてしまえば二度と目を覚ますことはないだろう。
このくそったれな人生がくそったれなまま終わってしまうことになる。
そんなの許せるわけがねえ

耐えろ 耐えろ

自分に何度も強く言い聞かす
生きるためにここは耐えろ
歯を食い縛り早くこの痛みの解放をされるのを願いながらただ耐える。

「おめでとう」

低く、若くはないであろう声か聞こえたと同時に痛みから解放される、自分の腕を押さえていた機器が持ち上がり解放された。
痛みはないが動悸が激しい。
解放された自分の腕を見ると神機と呼ばれる武器を手にし赤と黒の三本のストライプが入った、とてもオシャレとはいえない大きく存在感を放つ腕輪があった。

「君がこの支部初の新型ゴッドイーターだ」

この声の主はどうやら上にある窓からこちらを様子見していたやつみたいだ。
見下ろして言うそいつに俺は無視し試しに神機というものを持ったまま腕をあげてみる。
自分の体以上の大きさの大きな刃をもつナイフ、その見た目は重々しくとても人間の腕一つで持ち上げられるものではない。
それを腕輪の力なのか自分はいとも簡単に持ち上げてしまった。

これじゃあ怪物じみている。
腕輪と自分のなかにはいっている因子のおかげとはいえ、一般からしたらおかしい。

しかも、これでアラガミに対抗し、人類を護ると。

今更ながらもこんな自分が人を護ることになるのかと思うとおかしな感じだ。

しかし、俺は生き残った、そしてこれからもただ生きる。

その後は自分よりも少し早く入ったらしいうるさいガキと一緒にツバキという露出度の高い女にこの後のことを説明を受ける
少し先に入っただけで先輩面しているガキはコウタというらしく自分よりも歳が一つ下だった。

ゴッドイーターにとって中心となるエントランスには少なくもなければ多くもない人数の人たちが集まっており、年齢層は全体的に低い。
身体能力の問題で若い方がいいといえども少し若すぎるのではないのかと感じる。

俺と同様にゴツい腕輪をつけた人間たちはろくでもなさそうな奴が多そうだつた。

まずやたらと露出度が高い女たち
うるせえガキ
うさんくっせえおっさん
たちが悪そうないい年した男

年齢層が若いせいかそれともたまたまそいつらの人柄なのか仕事場としてはすこし子どもじみて見えた。
自分も若くそれなりに目立つがそれは別の話だ
俺のいた居住区とは違い騒がしくちゃんと生きている人間がいる、あそことここでは世界が違うようだった。




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